学童児のスポーツ活動は鼻炎の有病率を増加させる

e0156318_812938.jpg 私の故郷、滋賀からの報告です。

Kusunoki T, et al.
Sports activities enhance the prevalence of rhinitis symptoms in schoolchildren.
Pediatr Allergy Immunol. 2015 Nov 27. doi: 10.1111/pai.12516. [Epub ahead of print]


背景:
 スポーツの活動性とアレルギー性の症状、特に鼻炎症状との関連性を学童児において評価した。

方法:
 この学童児のデータを集めた縦断的研究は、アレルギー性症状についてのアンケートに基づいている。滋賀県の近江八幡市にある公立校12校の児童の親に対してアンケートを実施した。2011年から2014年まで、児童が10歳になるまでのデータが抽出された。また4つの吸入抗原に対する特異的IgE抗体価が測定された。

結果:
 558人の児童が解析された。10歳時点で、スポーツをおこなっている児童の気管支喘息および湿疹の有病率は有意に多くなかったが、鼻炎は有意に多くみられた(P=0.009)。鼻炎の有病率は、スポーツへの参加頻度や期間が増えるほど上昇した(P<0.01)。スポーツの参加期間が長い10歳児では、新規発症の鼻炎の有病率は有意に増えた(P=0.03)。持続的にスポーツ活動をしている児童では、鼻炎の頻度は湿疹よりも有意に多かった(P=0.006)。スポーツ活動は吸入抗原に対する感作を増加させなかった。

結論:
 スポーツ活動は学童児の鼻炎の有病率を増加させる。遷延性の湿疹は、スポーツの参加と相まって症状をさらに悪化させる。この新しい知見の機序についてはさらなる研究が必要であろう。


by otowelt | 2015-12-10 00:34 | 呼吸器その他

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