早期レスポンダーでは、EGFR-TKI開始早期から血清EGFR遺伝子変異が減少する

e0156318_1164629.jpg いわゆる“スーパーレスポンダー”は早期から血清のEGFRが減少するという報告です。

Marchetti A et al.
Early Prediction of Response to Tyrosine Kinase Inhibitors by Quantification of EGFR Mutations in Plasma of NSCLC Patients.
J Thorac Oncol. 2015 Oct;10(10):1437-43.


背景:
 非小細胞肺癌における血清EGFR遺伝子変異定量化によって、より迅速かつ頻回に現在の病状を評価することができるかもしれない。しかしながら、このような解析ができるようになってまだ日が浅い。

方法:
 EGFR遺伝子変異が陽性の69人の患者と21人の陰性コントロール患者から血清検体を得た。EGFR遺伝子変異は、Allele Specific PCR法および次世代ultra-deep sequencing(NGS:標的配列を深くカバー)を用いた。半定量インデックス(SQI)は、既知のEGFR遺伝子変異のコピー数を反映したものである。臨床的効果はRECIST1.1で評価した。

結果:
 PCRおよびNGSにおける血清、組織での感度、特異度はそれぞれ72% vs. 100%、74% vs.100%だった。定量インデックスはPCRとNGSで有意に相関していた(p<0.001)。ベースラインおよびEGFR-TKI治療中の4~60日間におけるEGFR検査は、SQIで評価すると、95%の例で治療開始4日目に明らかな減少が始まっていた。SQI減少率は、治療開始2ヶ月後の腫瘍縮小と関連し(p<0.0001)、治療開始14日時点で70%の患者に50%以上のSQI減少が観察されていた(早期レスポンダー)。早期の反応性が不良であった2人の患者では、循環T790Mが早期に増加していた。早期レスポンダーでは血清T790M変異は早期に観察されなかった。

結論:
 血清でのPCRによるEGFR遺伝子変異定量は臨床応用が可能と考えられる。これは治療早期におけるEGFR SQIと臨床的効果との強い相関を示した最初の研究であり、患者のマネジメントに有用となるだろう。


by otowelt | 2015-12-24 00:47 | 肺癌・その他腫瘍

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