クリスマスBMJ:政府首脳に選ばれると死亡リスクが上昇する

 クリスマスBMJの4本目です。日本が入っていないのが少し残念です。
 予想と比べて短命であった人物として、ウィリアム・ウィンダム、ロバート・ウォルポールなどが挙げられています。
e0156318_13361788.jpg
(ロバート・ウォルポール:Wikipediaより使用)

Andrew R Olenski, et al.
Christmas 2015: Political Science
Do heads of government age more quickly? Observational study comparing mortality between elected leaders and runners-up in national elections of 17 countries
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h6424 (Published 14 December 2015)


目的:
 生存期間を調べることによって、国民に選ばれた政府首脳が、選ばれなかった次点候補者と比べて死亡率の上昇と関連しているかどうか調べること。

方法:
 観察研究である。オーストラリア、オーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、スペイン、スウェーデン、イギリス、アメリカにおいて議会や大統領選挙の当選者や次点候補者について、生存期間のデータを調べた(1722年~2015年)。
 具体的には、同年齢・同性別の人と比べて最後の選挙から平均よりどのくらい長期間生存していたかを調べた(フランスおよびイギリスの生命表を参考)。選挙後の生存期間について、当選者と次点候補者の間で比較した。Cox比例ハザードモデル(選挙時の余命で補正)を用いた。

結果:
 540人の候補者が登録された。279人が当選し、261人が次点であった。2015年9月9日の時点で、380人の候補者が死亡していた。政府首脳を務めた候補者は、次点候補者と比べて選挙後の生存期間が4.4年(95%信頼区間2.1-6.6)短かった(17.8年 vs. 13.4年)。Cox比例ハザード解析では、生死を問わず全候補者において、選挙に当選した場合の死亡ハザード比は1.23(95%信頼区間1.00-1.52)であった。
e0156318_13373167.jpg
(文献より引用)

結論:
 政府首脳に選ばれると、次点候補者よりも死亡リスクが上昇する。


by otowelt | 2015-12-16 01:55 | その他

<< クリスマスBMJ:ロシア高官は... クリスマスBMJ:ボブ・ディラ... >>