クリスマスBMJ:ヒトの脳における“クリスマス中枢”はどこに?

e0156318_10323428.jpg クリスマスBMJ、12本目です。
 これまでのものと比較すると、ちょっとインパクトに欠けますかね。

Anders Hougaard, et al.
Christmas 2015: All in the Mind
Evidence of a Christmas spirit network in the brain: functional MRI study
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h6266 (Published 16 December 2015)


目的:
 ヒトの脳における“クリスマスの心(Christmas spirit)”(クリスマス中枢)の局在を同定すること。

方法:
 機能的MRI(fMRI)を用いた単盲検研究で、デンマークの臨床生理学・核医学・PET部門で行われた。被験者はコペンハーゲンの健常ボランティアで、クリスマスを祝う習慣がある10人と習慣がない10人の合計20人が登録された。クリスマスにちなんだ画像による視覚的な刺激を与え、クリスマスを祝う習慣がある人の脳に特異的な活動性がある部位を調べた。クリスマスの画像とクリスマスと関係のない画像を見せながら、fMRIのBOLD効果によるMR信号の変化を計測し、脳の活動部位を調べた。fMRIの後、被験者にクリスマスを祝う習慣などについてどう思っているかアンケートをとっている。“クリスマス群”の被験者と“非クリスマス群”の被験者に分けて、解析した。

結果:
 クリスマスを祝う習慣のある人では、そうでない人と比べて感覚運動皮質、前運動皮質、第一次運動皮質、下・上頭頂葉でのBOLD効果が顕著にみられた。これらの領域は、霊的なこと、体性感覚、顔の感情の認識といった機能と関連している。
e0156318_1536205.jpg
(文献より引用)

結論:
 ヒトの脳皮質には、“クリスマスの心”にかかわるネットワークが存在する。このネットワークはクリスマスを祝う習慣のある人に有意に活性化がみられる。クリスマス以外の他の行事・休暇についても特異的な領域を検索する研究が望まれる。おもしろく好奇心をそそられる内容だが、これらの知見は慎重に吟味されるべきである。


by otowelt | 2015-12-19 00:29 | その他

<< クリスマスBMJ 2015目次 クリスマスBMJ:医学部の指導... >>