CAPACITY試験+ASCEND試験:IPFに対するピルフェニドンの1年後の有効性

e0156318_10143390.jpg CAPACITY試験とASCEND試験をまとめた解析です。昨年のERSでは2年後の有効性についてもNathan医師より報告されています。

Noble PW, et al.
Pirfenidone for idiopathic pulmonary fibrosis: analysis of pooled data from three multinational phase 3 trials.
Eur Respir J. 2016 Jan;47(1):243-53.


背景:
 ピルフェニドンは、IPF患者に対して実施された3つの多国間第III相臨床試験で評価された抗線維化薬である。われわれは、IPFの疾患進行に対する治療効果の程度を正確に類推するため、これらの臨床試験で得られたデータを解析した。

方法:
 CAPACITY試験あるいはASCEND試験がこの解析に組み込まれた。これらはピルフェニドン2403mg/日あるいはプラセボにランダムに割り付けられた臨床試験である。1年後のアウトカム解析は、事前に規定されたエンドポイントに対して、ASCEND試験プロトコルに記載された手法に基づいて実施された。

結果:
 合計1247人の患者が解析に組み込まれた。治療1年後において、ピルフェニドンは予測努力性肺活量(%FVC)の10%以上の減少あるいは死亡した患者の比率を43.8%減少させた(95%信頼区間29.3-55.4%)。また、肺機能の減少をきたさなかった患者比率が59.3%高かった(95%信頼区間29.0-96.8%)。
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(文献より引用:Figure1)

 治療による利益は、無増悪生存期間、6分間歩行距離、呼吸困難感にもみられた。
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(Figure4:治療1年後のアウトカム, Figure6:無増悪生存期間)

 消化器系および皮膚の有害事象はピルフェニドン群で有意に多くみられたが、治療中断例はまれであった。

結論:
 3つの第III相試験のデータ解析によれば、IPF患者へのピルフェニドン投与は、1年後のアウトカムに対して臨床的に意味のある疾患進行の抑制効果をもたらした。


by otowelt | 2016-01-04 00:50 | びまん性肺疾患

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