多剤耐性結核に対するエルタペネムの有効性

e0156318_13203583.jpg MDRTBに対するカルバペネムの話題です。

Sander P. van Rijn, et al.
Pharmacokinetics of ertapenem in patients with multidrug-resistant tuberculosis
ERJ DOI: 10.1183/13993003.01654-2015 Published 7 January 2016


背景:
 多剤耐性結核(MDRTB)および超多剤耐性結核(XDRTB)は、セカンドライン抗結核薬が無効である耐性菌のため注目を集めている。抗菌薬として期待されているのがカルバペネム系抗菌薬である。エルタペネムは1日1回の投与が可能な、MDRTBおよびXDRTBに対して期待されているカルバペネムである。

方法:
 これはオランダで実施されたMDR-TBの後ろ向き研究である。2010年12月1日から2013年3月1日までの間にエルタペネム治療を受けた冠者を登録した。安全性と薬物動態が評価された。

結果:
 18人の患者が100mgのエルタペネムを平均77日(範囲5-210日)投与された。喀痰の抗酸菌塗抹・培養はすべての患者で陰転化した。薬剤の有効性を評価されたのは患者12人だった。24時間平均AUCは544.9(309–1130) h·mg·L−1だった。平均最大血中濃度は127.5 (73.9–277.9) mg·L−1だった。

結論:
 エルタペネム治療はMDRTBに忍容性があり、良好な薬物動態/薬力学プロファイルを示した。MDRTBに対してエルタペネムが有効な治療であると思われるが、さらなる研究を要する。

by otowelt | 2016-01-22 00:55 | 抗酸菌感染症

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