人工呼吸器を装着されたIPF患者の院内死亡率は50%

e0156318_10121893.jpg 後ろ向きコホート研究なので参考程度ですが、良好なアウトカムは期待できません。しかしながら、医学の進歩のためか、死亡率は経時的に減っているようです。


Rush B, et al.
The use of mechanical ventilation in patients with idiopathic pulmonary fibrosis in the United States: A nationwide retrospective cohort analysis.
Respir Med. 2015 Dec 21. pii: S0954-6111(15)30096-2. doi: 10.1016/j.rmed.2015.12.005.


目的:
 アメリカにおいて人工呼吸器装着(MV)および非侵襲的人工換気(NIMV)を受けたIPF患者の死亡を調べた。

方法:
 後ろ向きコホート研究。上記処置を2006年から2012年までに受けたIPF患者を同定し、その転帰を調べた。

結果:
 55208382人の入院患者を調べ、IPFと診断された17770人を同定した。そのうち、MV1703人、NIMV778人を解析した。
 MVを受けた患者の死亡率は、NIMVを受けた患者よりも高かった(51.6 vs 30.9%, p < 0.0001)。また、MVを受けた患者はNIMVを受けた患者よりも若く(平均66.3±12.8歳 vs 平均70.2±12.9歳)、入院期間が長かった(13.3日[IQR 16] vs 6.5日[IQR 7]、p < 0.0001)。
 MVを受けたIPF患者の死亡率は、2006年の58.4%から2012年には49.3%と減少していた(p = 0.03)。MV群の149人(8.7%)が当初から在宅酸素療法を使用していた。在宅酸素療法使用患者の総死亡率は48.1%だった。これは、在宅酸素療法を使用していない患者とは有意差はなかった(p = 0.35)。

結論:
 人工呼吸管理をおこなわれたIPF患者の院内死亡率はおよそ50%である。


by otowelt | 2016-02-17 00:01 | びまん性肺疾患

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