Airway-centered fibroelastosisは呼吸器疾患として独立した疾患概念か

e0156318_17355372.jpg 細気管支中心性に線維化と炎症がみられる一群のことをAirway-centered fibroelastosisと呼びますが、疾患概念として確立されたものかどうかは研究グループによって差があるため、あまりその名は知られていません。しかしながら呼吸器内科では長らく議論の交わされている重要な疾患群であることは確かで、上葉から始まり次第に下葉まで広がる、不気味な疾患です。
 胸部HRCTでは、肥厚した気管支壁とその周囲の線維化を反映し気管支血管束周囲に間質性の陰影がみられます。牽引気管支拡張症もみられます。
 今回の報告はhyperelastosisがあるという点で、過去のairway-centered idiopathic fibrosisの報告(YousemらやChurgらの報告が有名ですね)とはいささか異なるという点を強調しています。また今回の報告は急性の経過をたどる一群ということでPPFEとは異なります。

Pauline Pradere, et al.
Airway-centered fibroelastosis: a distinct entity
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2015.10.065


概要:
 われわれは5人の非喫煙者女性(38~56歳)のairway-centered fibroelastosisを報告する。同疾患は、病理学的に上葉にみられる広範囲な気道中心性のfibroelastosisがみられ、気管支壁肥厚・変形・拡張を伴う気管支の明らかな異常を呈するという特徴を有する。小葉中心の線維化と軽度の慢性炎症は周囲の間質に波及する。疫学としては過去の報告では女性に多いとされている。
 本報告の女性たちは、喘鳴と呼吸困難の急性症状エピソードを有した慢性の呼吸困難感が主症状である。また、生理学的な異常も中等度ないし重度にみられ、閉塞性パターンが3人、拘束性パターンが2人にみられた。吸入および経口ステロイドを使用しても、全例で疾患の進行がみられ慢性呼吸不全に陥った。2人に肺移植を要した。4人の患者は慢性喘息を有していた。
 本疾患は、特発性あるいは喘息関連のものがあると考えている。


by otowelt | 2016-01-28 00:12 | びまん性肺疾患

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