エルロチニブの効果はEGFR遺伝子変異のタイプによって異なる可能性

e0156318_1164629.jpg いわゆるマイナー変異に関する報告です。

Barbara Klughammer, et al.
Examining Treatment Outcomes with Erlotinib in Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Whose Tumors Harbor Uncommon Epidermal Growth Factor Receptors Mutations
JTO, 2016, http://dx.doi.org/10.1016/j.jtho.2015.12.107


背景:
 EGFR遺伝子変異のうち、exon19欠失変異およびexon21 L858遺伝子変異は、エルロチニブなどのEGFR-TKIの効果を予測する変異であるが、マイナーな遺伝子変異がエルロチニブの効果を予測できるのかどうかは不明である。

方法:
 まれなEGFR変異を有する個々の患者におけるエルロチニブの効果をMERIT、SATURN、TITAN、TRUST、ATLAS、BeTa、FASTACT-2試験の患者を用いて解析した。

結果:
 バイオマーカーを測定された患者のうち、まれな変異を有する頻度はSATURN試験467人中8人(1.7%)~ATLAS試験364人中27人(7.4%)と異なる頻度で観察された。いくつかのまれな変異は、EGFR-TKIの臨床的効果を発揮したが、予後不良なものもみられた。とりわけ、exon 18 G719変異、exon 19 K757R変異、同E746G変異、exon 20 S768I変異、exon 21 G836S変異はエルロチニブに対する効果が良好であり、exon 18 S720I変異はアウトカム不良であった。しかしながら、患者数が少なく、まれな遺伝子変異がエルロチニブに感受性なのか耐性なのか断言することは困難であろう。

結論:
 エルロチニブは、特異的なEGFR遺伝子変異に対して、各々の変異とは異なる効果を発揮する可能性がある。さらなる研究が望まれる。


by otowelt | 2016-02-05 00:15 | 肺癌・その他腫瘍

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