FeNOレベルの高い咳嗽にはステロイドが効く?

e0156318_814353.jpg ステロイドは好酸球性炎症を抑えるので、当然の結果のようにも思います。安易にステロイドを導入することは推奨されません。

Fang Yi, et al.
Validity of Fractional Exhaled Nitric Oxide in Diagnosis of Corticosteroids Responsive Cough
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.01.006


背景:
 FeNO測定単独、あるいは喀痰中好酸球やアトピーとの組み合わせによるFeNO測定は、ステロイド反応性咳嗽(CRC)とステロイド非反応性咳嗽(NCRC)の鑑別ができるのかどうか不明である。

方法:
 合計244人の慢性咳嗽患者および59人のコントロール患者を登録した。慢性咳嗽の原因は、確立された診断アルゴリズムに基づいて調べられた。FeNO測定と誘発喀痰を全例に実施した。

結果:
 CRCは139人(57.0%)の患者にみられ、NCRCは105人だった。CRC患者のFeNOレベルは有意に喀痰中好酸球と相関していた(rs=0.583, P<0.01)。CRCのFeNOレベルの中央値は有意にNCRCよりも高い水準であった[32.0 ppb (19.0-65.0 ppb) vs 15.0 ppb (11.0-22.0 ppb), P<0.01]。慢性咳嗽患者におけるCRC診断において、FeNO31.5ppbは感度・特異度はそれぞれ54.0%、91.4%だった。また、陽性適中率89.3%、陰性適中率60.0%だった。FeNO22.5ppb未満、喀痰中好酸球正常(2.5%未満)、アトピーがない、という組み合わせは、NCRCを予測する上で感度・特異度はそれぞれ30.3%、93.5%だった。

結論:
 われわれのコホートでは、FeNO高値(31.5ppb以上)はCRCの診断により確からしさを有していたが、CRCの診断を除外するだけの十分な感度は有していなかった。FeNO低値、喀痰中好酸球正常、アトピーがない、という組み合わせはCRCの可能性が低いと考えられる。


by otowelt | 2016-02-10 00:27 | 呼吸器その他

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