間質性肺病変の存在は死亡率を上昇させる

e0156318_8341658.jpg 有名コホートにおける間質性肺病変の存在が死亡率を上昇させるという報告です。

Rachel K. Putman, et al.
Association Between Interstitial Lung Abnormalities and All-Cause Mortality
JAMA. 2016;315(7):672-681. doi:10.1001/jama.2016.0518.


背景:
 間質性肺病変は、6分間歩行距離、DLCO、全肺気量の減少に関連している。しかしながら、これまで死亡率との関連性について研究されたことはない。

目的:
 間質性肺病変が死亡率増加と関連するかどうか調べた。

方法:
 前向きコホート研究のうち、FHS (Framingham Heart Study)から2633人、AGES-Reykjavik Studyから5320人、COPDGene Study から2068人、ECLIPSEから1679人の患者を登録した。間質性肺病変の有無は胸部CTで評価した。

アウトカム:
 フォローアップ期間中央値3~9年間の全死因死亡率。

結果:
 間質性肺病変は、FHSの2633人のうち177人(7%)、AGES-Reykjavik 5320人のうち378人 (7%)、COPDGene2068人のうち156人(8%)、ECLIPSE1670人のうち157人(9%)にみられた。フォローアップ期間中央値(3-9年)において、間質性肺病変がない場合と比較すると、間質性肺病変の存在は死亡率(死亡率絶対率)を増加させた(7% vs 1% in FHS (差6%[95%信頼区間2% to 10%]), 56% vs 33% in AGES-Reykjavik (差23%[95%信頼区間18% to 28%]), 11% vs 5% in ECLIPSE (差6%[95%信頼区間1% to 11%])。
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(文献より引用:Figure 3)

 共変量補正後では、間質性肺病変の存在は死亡リスク増加と関連していた(FHS:ハザード比2.7 [95%信頼区間1.1 to 6.5]; P = .03、AGES-Reykjavik:ハザード比1.3 [95%信頼区間1.2 to 1.4]; P < .001、 COPDGene:ハザード比1.8 [95%信頼区間1.1 to 2.8]; P = .01、ECLIPSE:ハザード比1.4[95%信頼区間1.1 to 2.0]; P = .02)。AGES-Reykjavikコホートにおいて、死亡率の増加は呼吸器疾患、特に肺線維症に起因する死亡率増加により説明が可能であった。

結論:
 4つの独立したコホートにおいて、間質性肺病変は全死因死亡率の増加をもたらした。臨床的意義についてはさらなる研究が望ましい。


by otowelt | 2016-03-14 00:19 | びまん性肺疾患

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