メタアナリシス:DADを有するARDSは死亡率が高い

e0156318_9242121.jpg 病理学的にDADと診断できるケースは限られています。

Pablo Cardinal-Fernández, et al.
The presence of diffuse alveolar damage on open lung biopsy is associated with mortality in patients with acute respiratory distress syndrome: a systematic review and meta-analysis
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.02.635


目的:
 びまん性肺胞傷害(DAD)は、ARDSの病理学的特徴と考えられているが、ARDS患者の半数ではDADがみられない。DADを有するARDSと、それ以外の病理学的所見を呈するARDSの臨床的差異は分かっていない。この疑問を解決するべく、われわれはARDS患者に対して肺生検を実施した研究のメタアナリシスを実施した。

方法:
 1967年1月1日から2015年9月1日までの期間、MEDLINEなどの電子データベースを用いて研究を抽出した。具体的には、以下の条件を満たす研究とした。
・ARDSの診断後に開胸肺生検(OLB)を実施した研究
・ARDSとDADの定義が確かな研究
・OLBの病理学的所見でDADの有無について記載されている研究
・DADと非DADの死亡率が報告された研究
 特異的な病理所見に焦点を当てた研究や患者数が5人に満たない研究は除外した。2人の研究者が研究を抽出し、言語については規定を設けなかった。

結果:
 8つの研究のうち、4つ(228人)が高い質を有しており、4つ(122人)が中等度の質を有していた。全研究におけるDADのmeta proportionは0.45(95%信頼区間0.35 – 0.56; Q test 21.1; I2 66.8%; p= <0.01)。DADのないARDSと比較して、DADを有するARDSの死亡率に対するオッズ比は1.81(95%信頼区間1.14 - 2.80; Q test 8.8; I2=20.2%; p= 0.269)。年齢、性別、ARDS診断からOLBまでの日数、OLB実施時のSOFA、P/F比はDAD・非DAD間で差はみられなかった。

結論:
 メタアナリシスによれば、DADを有するARDSはDADを有さないARDSよりも死亡率の高さと関連していた。


by otowelt | 2016-03-10 00:18 | 集中治療

<< 喘息の新治療薬:ヌーカラ® 外科レジデントの勤務時間には柔... >>