肺炎診断に胸部レントゲン写真の代わりに肺エコーを使うこと

e0156318_20385895.jpg エコーで肺炎の陰影があっても、たとえばSpO2がやや低めであったり、喘鳴がひどかったりすると、やはり臨床医は胸部画像を撮影したくなると思います。

Jones BP, et al.
Feasibility and Safety of Substituting Lung Ultrasound for Chest X-ray When Diagnosing Pneumonia in Children: A Randomized Controlled Trial.
Chest. 2016 Feb 25. pii: S0012-3692(16)01263-0.


背景:
 胸部レントゲン写真は、肺炎診断の検査選択肢である。肺エコー検査は、小児における肺年の診断で精度が高いことが示されており、胸部レントゲン写真の代替検査となりうるかもしれない。われわれの目的は、肺炎を疑われた小児の評価で胸部レントゲン写真に肺エコーを代わりに用いることの有効性と安全性を調べることである。

方法:
 われわれは、救急部を受診した191人の小児に対して、肺エコーと胸部レントゲン写真を比較するランダム化比較試験を実施した。肺エコー群の患者は、肺エコーで臨床所見がはっきりしないときには、オプションとして臨床医は胸部レントゲン写真を用いた。コントロール群は、胸部レントゲン写真を撮影し、その後肺エコーを実施した。プライマリアウトカムは胸部レントゲン写真撮影の減少とし、セカンダリアウトカムは肺炎見逃し、その後の予定外の外来受診、有害事象とした。

結果:
 肺エコー群では胸部レントゲン写真撮影が38.8%減少した(95%信頼区間30.0 to 48.9%)。未熟な臨床エコー技師、経験豊富な臨床エコー技師ではそれぞれ30.0%、60.6%の胸部レントゲン写真撮影の減少を達成した。すべての参加者において、肺炎見逃しの症例、有害事象、予定外の外来受診はなかった。

結論:
 肺炎を疑われた小児に対して胸部レントゲン写真の代わりに肺エコーを用いることは有効かつ安全である。


by otowelt | 2016-04-07 00:14 | 感染症全般

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