在宅酸素療法中のCOPD患者にネーザルハイフローを用いることで経皮的二酸化炭素分圧、呼吸数が減少

e0156318_8463897.jpg リサーチレターです。

Fraser JF, et al.
Nasal high flow oxygen therapy in patients with COPD reduces respiratory rate and tissue carbon dioxide while increasing tidal and end-expiratory lung volumes: a randomised crossover trial.
Thorax. 2016 Mar 25. pii: thoraxjnl-2015-207962. doi: 10.1136/thoraxjnl-2015-207962.


背景: 
 1日15時間以上の長期酸素療法(LTOT)はCOPD患者のアウトカムを改善させる。寒気を吸入することで粘液線毛クリアランスに害が及ぶとされており、ハイフロー鼻腔酸素療法(NHF)は急性増悪の頻度を減らし、肺機能やQOLを改善するかもしれない。

方法:
 このランダム化クロスオ-バー試験で、30人のLTOTを受けている男性患者におけるNHF治療の短期的な生理学的反応をアセスメントした。LTOTは鼻カニューラで2~4L/分、NHFはAIRVO+Optiflowで30L/分とした。

結果:
 LTOTと比較してNHFでは、経皮的二酸化炭素分圧(TcCO2)(43.3 vs 46.7 mm Hg, p<0.001),経皮的酸素分圧(TcO2) (97.1 vs 101.2 mm Hg, p=0.01), I:E比(0.75 vs 0.86, p=0.02)、呼吸数(15.4 vs 19.2 bpm, p<0.001)が低下した。また、1回換気量(Vt) (0.50 vs 0.40, p=0.003)、呼気終末肺気量(EELV) (174% vs 113%, p<0.001:ベースラインからの相対的変化Δ%) は上昇した。主観的な呼吸困難感やインターフェイスに関してはLTOT群の方が良好であると回答された。

結論:
 LTOTを比較して、NHFはTcCO2、I:E比、呼吸数を減少させ、EELV, Vtを上昇させた。これは、酸素に依存した患者におけるNHFの長期的治療がアウトカムを改善させる生理学的な根拠になる可能性がある。


by otowelt | 2016-04-23 00:34 | 気管支喘息・COPD

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