IPFに対するII型肺胞上皮細胞の気管内移植

e0156318_9301181.jpg IPFの治療法としてはかなり画期的なアイディアだと思います。

Serrano-Mollar A, et al.
Safety and Tolerability of Alveolar Type II Cell Transplantation in Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Chest. 2016 Mar 25. pii: S0012-3692(16)45721-1.


背景:
 特発性肺線維症(IPF)は限られた治療法しかない進行性の地誌的疾患である。II型肺胞上皮細胞(ATII)は、成人の肺の起源となる細胞であり、肺傷害の状況で肺胞修復の役割を担う。しかしながら、IPFではATIIは死滅しており、線維芽細胞や筋線維芽細胞に置き換えられている。過去の臨床前研究において、われわれはATIIの気管内移植によって肺の線維化を軽減することを示した。この研究の目的は、IPFに対するATIIの気管内移植の安全性と忍容性を調べたものである。

方法:
 気管支鏡下に気管内ATII移植を実施された、中等症で進行期にあるIPF患者16人を登録した。ATII移植の安全性と忍容性(12ヶ月以内の有害事象)を調べた。さらに、肺機能、呼吸器症状、12ヶ月フォローアップによる疾患進行についても調べた。

結果:
 ATII気管内移植による有害事象は有意に認められなかった。フォローアップから12ヶ月後、肺機能、呼吸器症状、疾患進行について有意な悪化はみられなかった。

結論:
 ATII気管内移植はIPF患者において安全かつ忍容性がある。これにより、IPF治療としてのATII療法の潜在的効果を検証する臨床試験を計画する妥当性が示された。


by otowelt | 2016-04-21 00:03 | びまん性肺疾患

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