システマティックレビュー:非小細胞肺癌に対する維持療法

e0156318_8124310.jpg タルセバを含めた維持療法についてもさかんに議論されています。

Kulkarni S, et al.
The Use of Systemic Treatment in the Maintenance of Patients with Non-small Cell Lung Cancer: A Systematic Review.
J Thorac Oncol. 2016 Mar 21. pii: S1556-0864(16)30017-X. doi: 10.1016/j.jtho.2016.03.007.


背景:
 非小細胞肺がん(NSCLC)はしばしば進行期に診断され、治療オプションが限られているのが現状である。維持療法は病勢進行までの期間を延長させる効果があり、潜在的には全生存期間をも延長する。また、病勢進行があったときに二次治療にすすむことができる患者の割合も増加させることができる。このシステマティックレビューの目的は、NSCLC患者の維持療法としての全身治療の有用性を調べることである。

方法:
 MEDLINE, EMBASE, Cochrane Libraryを用いて、病期IIIBあるいはIVの最低4コースのプラチベースの化学療法を実施したNSCLC患者において、維持療法を他の全身治療あるいはプラセボと比較した第III相ランダム化比較試験を抽出した。当該研究に対してメタアナリシスを実施した。

結果:
 14のランダム化比較試験が登録された。全生存期間に対する利益は、非扁平上皮NSCLCに対するペメトレキセド維持療法で最も強く観察された(ハザード比0.74; 95%信頼区間 0.64 to 0.86)。しかし、扁平上皮NSCLC患者にはこの利益は観察されなかった。EGFR-TKIによる全生存期間への利益も観察されたが、ペメトレキセドほどの効果はなかった(ハザード比0.84; 95%信頼区間0.75 to 0.94)。ドセタキセルあるいはゲムシタビン維持療法は、全生存期間に対する影響はなかった。

結論:
 4~6コースのプラチナベース化学療法を受けて進行がみられなかった進行期IIIB/IV期NSCLCにおいて、ペメトレキセド維持療法による全生存期間の効果が最も強く、EGFR-TKIがそれに次ぐ。


by otowelt | 2016-04-22 00:18 | 肺癌・その他腫瘍

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