LUX-Lung7試験:EGFR陽性IIIB/IV期非小細胞肺癌に対するアファチニブとゲフィチニブの比較

e0156318_8124310.jpg 言わずと知れたLUX-Lung7試験です。commonなEGFR遺伝子変異であれば、とりあえずアファチニブという帰結は短絡的だと思います。L858R陽性の場合、アファチニブかゲフィチニブのどちらを使うのか、悩ましいです。データの豊富さという観点では、ゲフィチニブの方がまだ安心できるかなというイメージですがいかがでしょう。またアファチニブによる恩恵が、ある程度の期間を経ないと顕在化しないということは、それまでアファチニブを続けなければならないということでもあり、これも一つの課題と言えるでしょう。

Park K, et al.
Afatinib versus gefitinib as first-line treatment of patients with EGFR mutation-positive non-small-cell lung cancer (LUX-Lung 7): a phase 2B, open-label, randomised controlled trial.
Lancet Oncol. 2016 Apr 12. pii: S1470-2045(16)30033-X.


背景:
 不可逆的ErbBファミリー阻害薬であるアファチニブおよび可逆性EGFR-TKIであるゲフィチニブは、EGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)のファーストライン治療として承認されている。われわれは、この効果と安全性を比較した。

方法:
 この多施設共同国際オープンラベル第2B相ランダム化比較試験(LUX-Lung7試験)は、13か国64施設で実施された。対象はIIIB/IV期NSCLCで、腫瘍組織にDel19またはL858Rが確認された治療歴のない患者である。患者はアファチニブ40mgを1日1回投与する群(アファチニブ群)、またはゲフィチニブ250mgを1日1回投与する群(ゲフィチニブ群)に、1:1でランダムに割り付けられた。EGFR遺伝子変異型、脳転移の有無によって層別化された。複合プライマリエンドポイントは、無増悪生存期間(PFS)、治療成功期間(TTF)とした。有効性解析はITT集団で行われ、安全性解析は少なくとも試験薬を1回内服した患者で行われた。

結果:
 2011年12月13日から2013年8月8日までの間、319人の患者がランダムにアファチニブおよびゲフィチニブに割り付けられた。フォローアップ期間中央値は27.3ヶ月(IQR 15.3-33.9)。PFS中央値は、アファチニブ群11.0ヶ月、ゲフィチニブ群10.9ヶ月だった(ハザード比0.73、95%信頼区間0.57-0.95、p=0.017)。また、TTF中央値は、アファチニブ群13.7ヶ月、ゲフィチニブ群11.5ヶ月だった(ハザード比0.73、95%信頼区間0.58-0.92、p=0.0073)。よくみられたGrade3あるいは4の有害事象は、下痢(アファチニブ群20%、ゲフィチニブ群1%)、皮疹・ざ瘡(アファチニブ群9%、ゲフィチニブ群3%)、肝機能障害(アファチニブ群0%、ゲフィチニブ群9%)であった。
 L858Rを有する患者では、PFSおよび奏効率はDel19と同様に改善(PFS有意差なし、Del19:ハザード比0.76、95%信頼区間0.55-1.06、L858R:ハザード比0.71、95%信頼区間0.47-1.06)。

結論:
 アファチニブは治療歴のないEGFR陽性NSCLCに対してゲフィチニブよりもアウトカムを有意に改善させる。


by otowelt | 2016-04-19 00:11

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