BRAF-V600E変異陽性非小細胞肺癌に対するダブラフェニブの有効性

e0156318_9144269.jpg 非小細胞肺癌に対するダブラフェニブの論文です。ダブラフェニブ(タフィンラー)はBRAF V600E/K変異を有する悪性黒色腫の治療の際に、MEK阻害薬トラメチニブ(メキニスト)と併用されます。

Planchard D, et al.
Dabrafenib in patients with BRAFV600E-positive advanced non-small-cell lung cancer: a single-arm, multicentre, open-label, phase 2 trial.
Lancet Oncol. 2016 Apr 11. pii: S1470-2045(16)00077-2. doi: 10.1016/S1470-2045(16)00077-2. [Epub ahead of print]


背景:
 活性化BRAFV600E(Val600Glu)変異は肺腺がんの1~2%にみられ、これらの患者に対して当該標的治療が有効かもしれない。ダブラフェニブは経口選択的BRAFキナーゼ阻害薬である。われわれは、BRAFV600E陽性の進行非小細胞肺癌(NSCLC)に対するダブラフェニブの臨床的活性を調べた。

方法:
 これは多施設共同非ランダム化オープンラベル第2相試験であり、治療歴の有無を問わず病期IVのBRAFV600E陽性NSCLC患者を登録した。患者はダブラフェニブ150mg1日2回の投与を受けた。プライマリエンドポイントは、1回でも試験薬を投与された患者の奏効率とした。安全性はこの集団で解析をおこなった。研究そのものは現在も進行しているが、この2相試験コホートの患者は組み込まれていない。

結果:
 2011年8月3日から2014年2月25日までの間、84人の患者が登録され、そのうち6人がNSCLCの治療を過去に受けたことがなかった。治療歴のある78人のうち26人の奏効率は33%(95%信頼区間23-45%)、過去に治療を受けたことが無い6人のうち4人が客観的奏効が得られた。1人はダブラフェニブによる脳出血によって死亡した。もともよくみられたGrade3以上の有害事象は皮膚扁平上皮がん(12%)、無力症(5%)、基底細胞癌(5%)だった。

結論:
 ダブラフェニブはBRAFV600E陽性NSCLC患者に臨床的活性を持つ。ダブラフェニブは限定的な治療法しかない当該集団において治療オプションとなりうる。


by otowelt | 2016-04-25 00:47 | 肺癌・その他腫瘍

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