COPDに対するウメクリジニウムはチオトロピウムより良いのか?

e0156318_23175684.jpg プライマリエンドポイントはあくまで非劣性マージンを満たしたという結果ですが、予想外の結果だったそうです。一応論文Abstractをそのまま訳しています。

Feldman G, et al.
A randomized, blinded study to evaluate the efficacy and safety of umeclidinium 62.5 μg compared with tiotropium 18 μg in patients with COPD.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2016 Apr 7;11:719-30.


背景:
 LAMAであるウメクリジニウム(UMEC)およびチオトロピウム(TIO)は1日1回のCOPD治療薬として承認されている。この研究は、COPDにおけるUMECとTIPの効果と安全性を比較することである。

方法:
 これは12週間の多施設共同ランダム化二重盲検ダブルダミー並行群間非劣性試験である。患者は1:1にUMEC62.5μg+プラセボ(ハンディヘラープラセボ)あるいはTIO18μg+プラセボ(エリプタプラセボ)に割り付けられた。プライマリエンドポイントは、85日時点でトラフ1秒量とした(非劣性マージン-50mL:per-protocol)。他のエンドポイントとして、吸入後加重平均1秒量(0-24h, 12-24h)を設定し、患者報告アウトカムとしてTDI、SGQRスコア、CATスコアを設定。有害事象についても解析した。

結果:
 1017人の患者がランダムに割り付けされた。per-protocol集団で、489人がUMEC、487人がTIOに割り付けられた。85日時点でのベースラインからのトラフ1秒量の変化は、非劣性マージンおよび優越性マージンを満たした(差:59mL、95%信頼区間29-88、p<0.001)。同様の結果はITT解析でもみられた(53 mL, 95%信頼区間25-81; P<0.001)。吸入後加重平均1秒量は0-24hでは同等だったが、12-24hではUMECの方が高かった(P=0.015)。臨床的に意義のあるTDI、SGRQスコアの改善は両群でみられた。患者報告アウトカムについては両群に差はみられなかった。有害事象についても同等であった。

結論:
 85日時点でのトラフ1秒量というプライマリエンドポイントにおいては、UMEC62.5μgはTIO18μgより良好な効果であった。安全性プロファイルは両群ともに同等であった。


by otowelt | 2016-05-10 00:09 | 気管支喘息・COPD

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