ベッドサイド水飲みテストは誤嚥リスクの同定に有用

e0156318_9512122.jpg 意外にもエビデンスが少ない分野ですから、貴重な報告になりそうですね。

Martin B. Brodsky, et al.
Screening accuracy for aspiration using bedside water swallow tests: A systematic review and meta-analysis
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.03.059


背景:
 高齢者の患者では、誤嚥性肺炎による入院は倍増する。嚥下障害による誤嚥をスクリーニングするためのベッドサイドでの水飲みテスト(timed water swallow test:WST)は、合併症や死亡を予防する上で効率的かつ費用削減効果も大きい。わえrわれは、嚥下障害による誤嚥のリスクがある患者を同定するため、ベッドサイドのWSTのスクリーニング精度を評価した。

方法:
 16のオンラインデータベースおよびGoogle Scholarによって2015年5月までの文献を検索した。18歳以上の患者で内視鏡あるいは嚥下造影下でWSTを実施された前向き研究1つのみが妥当と判断された。

結果:
 気道の反応(咳嗽や窒息など)、声の変化(湿性嗄声、ガラガラ音など)が、3手法ベッドサイドWSTによる誤嚥の同定に用いられた。一口サイズ(1-5mL)は、感度71%(95%信頼区間63-78%)、特異度90%(95%信頼区間86-93%)だった。90-100mLの連続摂取は、感度91%(95%信頼区間89-93%)、特異度53%(95%信頼区間51-55%)だった。積極的に増量した水分摂取は、感度86%(95%信頼区間76-93%)、特異度65%(95%信頼区間57-73%)だった。声の変化を伴う気道の反応は、誤嚥同定の精度を向上させた。

結論:
 現在用いられているベッドサイドWSTは、効率的であり、理想的とは言えないがスクリーニングには有用である。連続的に水分を摂取しても明らかな気道の反応や声の変化を伴わない人は、誤嚥のリスクは除外できる。少量の水の摂取で臨床症状がある場合、誤嚥の存在が疑われる。ベッドサイドアプローチの組み合わせによってスクリーニング精度を向上させることができる。


by otowelt | 2016-05-13 00:07 | 呼吸器その他

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