ICS継続使用は喘息発作リスクを減少させる

e0156318_8565074.jpg ステップダウンがガイドラインに次々明記されるようになりましたが、長期使用によって喘息発作リスクを減らせるという原則を忘れてはいけません。

Giovanni Corrao, et al.
Persistence with inhaled corticosteroids reduces the risk of exacerbation among adults with asthma: A real-world investigation
Respirology, DOI: 10.1111/resp.12791


背景および目的:
 実臨床のエビデンスによれば、主に喘息の治療としての吸入ステロイド薬(ICS)の継続使用は通常不良である。集団ベース研究において、ICS長期使用の喘息発作リスクに対する影響を調べた。

方法:
 2005年~2008年の間にICS治療を新規に開始された、イタリアのロンバルディア州の18~40歳のNational Health Serviceコホート2335人を、初回ICS処方から2010年までフォローアップした。フォローアップ中のICS治療中断および経口ステロイドの開始は、それぞれICS継続不良、喘息発作のアウトカムと定義した。ICS中断の予測因子を同定するために比例ハザードモデルを用いた。症例クロスオーバーおよびcase-case-time-controlデザインおよび条件付きロジスティック回帰を用いてICS継続使用と喘息発作の関連性を類推した。

結論:
 治療中断の累積発生率は6ヶ月時で36%、1年時で57%、5年時で78%だった。ICS継続不良の予測因子は、女性、フォローアップ中の抗菌薬使用、ICS治療開始前後のSABAの不使用、ICS単剤使用だった。ICS継続使用による喘息発作のオッズ比は、症例クロスオーバーおよびcase-case-time-control条件下でそれぞれ0.4(95%信頼区間0.2-0.9)、0.3(95%信頼区間0.1-1.0)だった。

結論:
 成人喘息患者におけるICS継続使用は、実臨床の喘息発作リスクを減少させる。


by otowelt | 2016-05-30 21:37 | 気管支喘息・COPD

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