間質性肺疾患診断目的の外科的肺生検の死亡率:待機的手術で1.7%

e0156318_1462333.jpg 74歳以上でハザード比がグンと上昇しているので、慎重に症例を選ぶ必要があると思います。

John P. Hutchinson, et al.
In-Hospital Mortality after Surgical Lung Biopsy for Interstitial Lung Disease in the United States. 2000 to 2011
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine, Vol. 193, No. 10 (2016), pp. 1161-1167.


背景:
 外科的肺生検は間質性肺炎の特異的診断をつけることができるが、リスクとも関連している。現在利用できるデータはケースシリーズによるもので、一般化して議論することはできないかもしれない。

目的:
 間質性肺炎に対する外科的肺生検後の院内死亡率をアメリカ国内ケアデータセットで評価した。

方法:
 データは2000年から2011年の入院患者データベースから得た。症例はICDコードで間質性肺炎、外科的肺生検を含むものを抽出した。肺切除術や肺癌症例は除外した。重み付けデータによって、生検数、院内死亡率を推定した。性別、年齢、地域、合併症、手術の種類、仮診断を補正するため、多変量ロジスティック回帰分析を用いた。

結果:
 アメリカでは年に約12000人の患者に間質性肺炎の診断目的で外科的肺生検が行われており、その3分の2は待機的手術であった。待機的手術では院内死亡率は1.7%だったが、非待機手術では死亡率が有意に高かった(16.0%)。男性、高齢、合併症、開胸生検、仮診断が特発性肺線維症あるいは膠原病関連間質性肺疾患は、死亡率上昇のリスク因子であった。
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(文献より引用:Figure4)

結論:
 待機的な外科的肺生検後の院内死亡率は2%未満だったが、非待機的手術の場合には死亡率が上昇した。


by otowelt | 2016-06-15 00:42 | びまん性肺疾患

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