重症好酸球性喘息に対するメポリズマブの2試験事後解析:ゾレア®無効例にもヌーカラ®は有効

e0156318_931267.jpg 「ゾレア®が効かなかったからといって、ヌーカラ®も効かないなんてことはないですよ」という内容です。GSKにとっては強い味方になる論文ですね。喘息患者さんのサブグループで抗体医薬品の棲み分けが進んでいくような気もしますが、ヌーカラ®の切れ味は思ったよりも良いのかもしれません。
 まだ使用したことがないので、実感はないのですが。

Magnan A, et al.
Treatment response with mepolizumab in severe eosinophilic asthma patients with previous omalizumab treatment.
Allergy. 2016 Apr 18. doi: 10.1111/all.12914.


背景:
 われわれは、過去にオマリズマブで治療された重症好酸球性喘息患者に対するヒト化モノクローナル抗体メポリズマブの効果を評価する事後解析をおこなった。

方法:
 データは2つのランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験から抽出された(MENSA試験:32週間治療、SIRIUS試験:24週間治療)。治療群は75mgの経静脈的メポリズマブあるいは100mgの皮下注メポリズマブを投与された。MENSA試験、SIRIUS試験に参加したすべての患者の末梢血中の好酸球数は、治療開始時点で150/μL以上、または過去1年以内で300/μL以上だった。プライマリアウトカムは発作の頻度(MENSA)および経口ステロイド減量(%)(SIRIUS)。他のアウトカムとして肺機能(1秒量および朝のピークフロー値)、喘息コントロール質問票(ACQ)、SGRQスコア、安全性とした。

結果:
 MENSA試験には、高用量の吸入ステロイド薬およびその他の長期管理薬を併用しているにもかかわらず喘息増悪をきたす12歳以上の重症喘息患者576人(日本人50人)が登録され、SIRIUS試験には、重症好酸球性喘息患者135人が登録された。そのうち、それぞれ13%、33%がオマリズマブ治療歴があった。それぞれ75%、82%が効果不十分としてオマリズマブを中断していた。
 MENSA試験では、メポリズマブは発作の頻度をプラセボと比較してオマリズマブ既使用群で57%、非使用群で47%減少させた。SIRIUS試験では、経口ステロイド減量効果はオマリズマブ使用の有無を問わず同程度の効果だった(50%以上の減量効果・・・オマリズマブ既使用群:プラセボ23% vs メポリズマブ43%、オマリズマブ非使用群:プラセボ39% vs 59%)。
 喘息コントロールやQOLについては、オマリズマブの使用有無を問わず、プラセボ群と比較してメポリズマブ群の方が良好だった。有害事象もオマリズマブの使用有無を問わず同等だった。

結論:
 この事後解析によれば、重症好酸球性喘息患者は過去のオマリズマブの使用有無を問わず、良好に反応することがわかった。


by otowelt | 2016-06-22 00:05 | 気管支喘息・COPD

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