COPDにおけるSABAの過剰使用は、疾患重症度や症状の強さに関連

e0156318_1633480.jpg COPDの状態がよくない→症状が出やすい→吸入薬にたよってしまう→症状がよくならない→過剰使用・・・という流れであると推察します。

Fan VS, et al.
Overuse of short-acting beta-agonist bronchodilators in COPD during periods of clinical stability.
Respir Med. 2016 Jul;116:100-6.


背景:
 短時間作用性β2刺激薬(SABA)の過剰使用は喘息で報告されているが、COPDについての知見は少ない。

方法:
 これは、ポータブル電子吸入センサーつき吸入薬でSABAの日々の使用を計測できるデバイスを処方された中等症から重症のCOPD患者の前向き3ヶ月コホート研究である。患者は、歩数計を装着し1週間ごとに日々の症状や吸入薬の使用を3クール調査された。過剰使用は1日あたりSABA8吸入を超える使用と定義した。

結果:
 32人の参加者のうち、15人がSABAを少なくとも1回過剰使用していた(平均8.6±5.0吸入/日)。また、6人の過剰使用者は、モニターされた日の50%超で吸入していた。非過剰使用者と比較すると、過剰使用者は呼吸困難感がより多く(mMRC:2.7 vs 1.9, p=0.02)、在宅酸素療法を使用している頻度が高く(67% vs. 29%, p = 0.04)、最大限のベースライン吸入治療を導入されている頻度が高く(LAMA+LABA+ICS: 40% vs. 6%, p = 0.03)、呼吸リハビリテーションを完遂していた(67% vs. 0%, p < 0.001)。しかしながら、SABA過剰使用者の27%はCOPDガイドラインにのっとって治療されていなかった。

結論:
 SABAの過剰使用は疾患重症度や症状の強さに関連しており、最大限の吸入治療を受けている人によくみられることがわかった。


by otowelt | 2016-07-07 00:44 | 気管支喘息・COPD

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