TAHSコホート:成人における早期発症喘息と晩期発症喘息の頻度は同等

e0156318_1637713.jpg 有名コホートからの報告です。

Daniel J Tan, et al.
Clinical and functional differences between early-onset and late-onset adult asthma: a population-based Tasmanian Longitudinal Health Study
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2015-208183


背景:
 早期発症成人喘息と晩期発症成人喘息の違いは、前向きデータにおいて記述されていない。

目的:
 縦断コホート研究において、両喘息の特徴の差を調べること。

方法:
 Tasmanian Longitudinal Health Study (TAHS)は集団ベースコホートであり、参加者が7歳時点の1968年のときに最初のスパイロメトリーが実施された(8583人)。コホートは、その後2002~2005年に差異追跡された(5729人が回答)。被験者が44歳の時点で、1389人が喘息および気管支炎に関連した検査(質問票、肺機能検査、皮膚プリックテスト)を受けた。
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(文献より引用)

結果:
 TAHSコホートのうち、7.7%(95%信頼区間6.6-9.0%)が早期発症、7.8%(95%信頼区間6.4-9.4%)が晩期発症の喘息だった。アトピーと家族歴は早期発症の喘息女性によくみられ、現喫煙歴と社会経済的ステータスの低さは晩期発症の喘息によくみられた。早期発症喘息患者の肺機能検査は有意に晩期発症喘息患者よりも良好であった(平均気管支拡張後1秒率差−2.8%予測値[95%信頼区間−5.3 to −0.3])。しかしながら、喘息重症度と喘息スコアは両群で有意差はなかった。喘息と喫煙歴には関連性があり、これは晩期発症喘息患者における気流閉塞と関連していた。早期発症喘息との間にこの関連性はなかった。

結論:
 中年成人における早期発症喘息と晩期発症喘息の頻度は同等であった。早期発症喘息の方が晩期発症喘息よりも肺機能は良好であった。


by otowelt | 2016-07-25 00:18 | 気管支喘息・COPD

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