過去に経口ステロイドや抗菌薬を使用していると耐性緑膿菌によるCOPD急性増悪に罹患しやすい

e0156318_1633480.jpg 個人的にも、緑膿菌に関連したCOPD急性増悪を時折経験します。

Ana Rodrigo-Troyano, et al.
Pseudomonas aeruginosa resistance patterns and clinical outcomes in hospitalized exacerbations of COPD
Respirology, Version of Record online: 20 JUN 2016, DOI: 10.1111/resp.12825


背景および目的:
 緑膿菌によるCOPD急性増悪はアウトカム不良と関連している。緑膿菌耐性は治療法の決定に重要であり、臨床アウトカムに影響を与えるかもしれない。この研究の目的は、耐性緑膿菌によるCOPD急性増悪患者をきたした患者の臨床的特徴とアウトカムを調べることである。

方法:
 これはCOPD急性増悪をきたし、緑膿菌が喀痰培養で陽性となった患者の前向き観察研究である(バルセロナ、2013~2014年)。1つ以上の耐性をアンチバイオグラムで示した緑膿菌を耐性と定義した。

結果:
 401人のCOPD急性増悪患者が登録された。これらのうち、54人(13%)で喀痰培養で緑膿菌が陽性であった。82%が男性で、年齢中央値は77歳、1秒量は予測値の36%未満であった。耐性緑膿菌は35人(66%)で同定され、感受性緑膿菌は18人(34%)で同定された。患者背景、肺機能、合併症には両群に差はみられなかった。耐性緑膿菌は過去に経口ステロイド(77% vs 44%、p=0.03)や抗菌薬(77% vs 31%, p=0.01)を使用していた例が多かった。感受性緑膿菌に関連したCOPD急性増悪は30日時点での死亡リスク、90日時点での死亡リスクが高かった(それぞれオッズ比13.53, 95%信頼区間1.14–69.56, P = 0.03、オッズ比7.09, 95%信頼区間1.33–37.89, P = 0.02)。

結論:
 耐性緑膿菌は重症COPD急性増悪にみられ、過去の経口ステロイド・抗菌薬使用と関連していた。感受性緑膿菌は高い死亡率と関連していた。これは、急性感染症に感受性緑膿菌の有害性が影響しているためかもしれない。


by otowelt | 2016-07-08 00:20 | 感染症全般

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