IPFにおいて縦隔気腫の発症は死亡予測因子である

e0156318_7331272.jpg 私も何度かIPFに縦隔気腫を合併した患者さんを診たことがあります。多くが呼吸不全をすでに合併している進行したIPFでした。

Colombi D, et al.
Spontaneous Pneumomediastinum as a Potential Predictor of Mortality in Patients with Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Respiration. 2016 Jun 28. [Epub ahead of print]


背景:
 特発性肺線維症(IPF)患者において自然縦隔気腫(PM)はまれなイベントである。

目的:
 IPF患者コホートにおけるPMの頻度と予後インパクトを調べること。

方法:
 IPF患者182人を登録し、胸部CTで同定されたPM症例を後ろ向きに診療録および放射線記録から抽出した(2006年8月~2013年7月)。PM-IPF患者と非PM-IPF患者を比較し、生存について解析した。

結果:
 182人のIPF患者のうち9人がPMを有していた(5%:6人が男性、年齢中央値63歳、%肺活量中央値53%)。IPF診断からPM発症までの期間の中央値は3ヶ月だった(IQR: 0-33)。コントロールグループとして36人の非PM-IPF患者が登録された(28人が男性、年齢中央値69歳、%肺活量57%)。多変量Cox回帰分析において、PMは有意な死亡の予測因子であった(ハザード比3.0; p = 0.032)。IPF診断時にPMがあった患者4人のみをみてみると、PMは強い死亡予測因子であることがわかった(ハザード比6.4; p = 0.007)。

結論:
 IPF患者において、自然縦隔気腫はまれではあるが重篤な合併症である。またこれは、潜在的な死亡予測因子である。


by otowelt | 2016-07-12 00:15 | びまん性肺疾患

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