COPD患者が禁煙できない要因

e0156318_23175684.jpg 禁煙外来を用いても、COPD患者さんの禁煙にはかなり苦労します。

Sandra S. Tøttenborg, et al.
Determinants of smoking cessation in COPD patients treated in the outpatient setting.
Chest. 2016. doi:10.1016/j.chest.2016.05.020


背景:
 COPDの進行において禁煙の効果が示されている。それにもかかわらず、多くのCOPD患者は喫煙し続けている。

方法:
 この前向き追跡試験では、2008年~2012年における外来COPD患者3233人の禁煙率と禁煙の臨床・社会経済的決定因子調べた。多変量Cox回帰を用いて、禁煙のハザード比を算出した。

結果:
 外来受診から1年および5年以内の禁煙率はそれぞれ19%、45%だった。補正解析において、患者は若年であるほど禁煙しない傾向にあり、70歳超と比較すると50~69歳でハザード比0.84(95%信頼区間0.71-0.99)、30~49歳で0.53(95%信頼区間0.37-0.50)だった。また、低収入(ハザード比0.79, 95%信頼区間0.67-0.94), 独居(ハザード比0.75, 95%信頼区間0.64-0.88), 失業者(ハザード比0.70, 95%信頼区間0.54-0.90), 軽症COPD(GOLD Dと比較して、GOLD A:ハザード比0.67、95%信頼区間0.53-0.84、GOLD B:ハザード比0.61、95%信頼区間0.47-0.80)、MRC息切れスケール4点未満(ハザード比0.80, 95%信頼区間0.68-0.95), 外来での急性増悪治療歴がないこと(ハザード比0.80, 95%信頼区間0.68-0.93)も、禁煙をしない決定因子であった。

結論:
 若年および社会経済的に不利なCOPD外来患者は禁煙達成が困難である。


by otowelt | 2016-08-03 00:30 | 気管支喘息・COPD

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