進行IPFに対する腹腔鏡下逆流防止術は有効か

e0156318_943137.jpg 侵襲性の割に、IPFに対するインパクトはなさそうです。

Ganesh Raghu, et al.
Laparoscopic anti-reflux surgery for idiopathic pulmonary fibrosis at a single centre
European Respiratory Journal 2016; DOI: 10.1183/13993003.00488-2016


目的:
 腹腔鏡下逆流防止術(laparoscopic antireflux surgery:LARS)がIPF患者の疾患進行を抑制することと関連するかどうか調べる。

方法:
 この研究は、胃食道逆流の治療に対する制酸剤の投与にもかかわらず、症状と呼吸機能の増悪がみられるIPF患者を対象とした後ろ向き単施設研究である。LARSを2009年9月から2012年12月に受けた患者を登録した。プライマリエンドポイントは、手術前後の%努力性肺活量の変化とした。

結果:
 進行性IPF患者27人がLARSを受けた。外科手術時、平均年齢は65歳で、平均%努力性肺活量は71.7%だった。回帰モデルを用いると、外科手術による%努力性肺活量の年間変化は5.7%(95%信頼区間-0.9~12.2%、p=0.088)、努力性肺活量変化は0.22L(95%信頼区間-0.06~0.49L、p=0.12)だった。平均DeMeesterスコアは42から4へ減少した(p<0.01)。外科手術後90日の死亡はなかった、また81.5%の被験者が手術後2年生存した。

結論:
 IPF患者はLARSに忍容性がある。統計学的に有意な努力性肺活量変化は1年では観察されなかった。現在進行している前向き研究で、IPFにおけるLARSの安全性と効果についてさらなる知見が得られるだろう。


by otowelt | 2016-09-21 00:17 | びまん性肺疾患

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