フェヴィピプラント(fevipiprant)は中等症~重症喘息患者の好酸球性気道炎症を抑制する

e0156318_1637713.jpg 喘息治療医の間で注目を集めている経口治療薬フェヴィピプラントの報告です。

Sherif Gonem, et al.
Fevipiprant, a prostaglandin D2 receptor 2 antagonist, in patients with persistent eosinophilic asthma: a single-centre, randomised, double-blind, parallel-group, placebo-controlled trial
Lancet Respiratory Medicine, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(16)30179-5


背景:
 好酸球性気道炎症は喘息でよくみられ、この炎症を軽減することで臨床アウトカムが改善する。われわれは、プロスタグランジンD2受容体アンタゴニストであるフェヴィピプラント(fevipiprant, QAW039)が中等症~重症の好酸球性喘息患者における好酸球性気道炎症を軽減するかもしれないと仮説を立てた。

方法:
 イギリスのグレンフィールド病院において、単施設ランダム化二重盲検並行群間プラセボ対照比較試験を実施した。われわれは、喀痰中好酸球数比率が2%以上の遷延性の中等症~重症喘息患者を登録した。2週間の単盲検プラセボrun-in periodののち、患者は1:1にランダムにフェヴィピプラント225mg1日2回経口投与あるいはプラセボに割り付けられた。12週治療期間を経て、6週間のプラセボによるウォッシュアウト期間を設けた。プライマリアウトカムは、喀痰好酸球比率のベースラインから治療後12週までの変化とし、ITT解析で評価した。一度でも試験薬を投与されたすべての患者は安全性解析を実施された。

結果:
 2012年2月10日から2013年1月30日までの間、61人の患者がランダムにフェヴィピプラント(30人)あるいはプラセボ(31人)に割り付けられた。フェヴィピプラント群の3人の患者とプラセボ群の4人の患者が喘息発作のため試験中止となった。フェヴィピプラント群の2人がプラセボを不適切に投与された。ベースラインから治療後12週までの間で、喀痰好酸球比率はフェヴィピプラント群で有意に減少した(フェヴィピプラント群:5.4% [95%信頼区間3.1–9.6]→1.1% [95%信頼区間0.7–1.9]、プラセボ群4.6%[95%信頼区間2.5–8.7]→3.9%[95%信頼区間2.3–6.7])。ベースラインと比較して、平均喀痰好酸球比率はフェヴィピプラント群で4.5倍減少した(プラセボ群との差:3.5倍、95%信頼区間1.7-7.0、p=0.0014)。フェヴィピプラント群の安全性プロファイルは良好で、治療関連死や重篤な有害事象は観察されなかった。

結論:
 フェヴィピプラントは遷延性の中等症~重症喘息患者の好酸球性気道炎症を抑え、忍容性も良好であった。


by otowelt | 2016-08-26 00:51 | 気管支喘息・COPD

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