アジア人のLAMに対する長期シロリムスの安全性と有効性

e0156318_21492533.jpg  トラフ値コントロールと用量調整がうまくいけば、シロリムスの長期内服達成も十分可能のようです。

Takada T, et al.
Efficacy and Safety of Long-term Sirolimus Therapy for Asian Patients with Lymphangioleiomyomatosis.
Ann Am Thorac Soc. 2016 Aug 11. [Epub ahead of print]


背景:
 リンパ脈管筋腫症(LAM)の患者に対するシロリムスの12ヶ月治療は肺機能を安定化させることがランダム化比較試験によって示されている。しかしながら、投薬中断後の肺機能減少は、継続的な曝露が疾患進行を抑制するのに必要であることを示唆している。

目的:
 アジア人LAM患者における長期シロリムスの継続性と忍容性を明らかにすること。

方法:
 シロリムスのシングルアームオープンラベル安全性および有効性試験を日本の9施設の63人のLAM患者に対して実施した。患者はトラフ値を5-15ng/mLに維持するようシロリムス用量を調整し2年継続処方された。

結果:
 52人(82.5%)の患者が試験を完遂した(平均薬剤コンプライアンス80%超)。治療開始6ヶ月の間に有害事象をきたすことが多かったが、2年の試験期間の間その頻度は徐々に減少した。1549の有害事象のうち、27は重篤と判断された。そのうち3人はシロリムスによる可逆性の薬剤性肺傷害だった。新規の高コレステロール血症が30人(48%)、小赤血球症が10人、体重減少が30人、治療を要する血圧上昇が5人にみられた。1秒量、努力性肺活量、QOLは試験期間中安定していたが、ベースラインから2年次までの肺機能の改善は乳び胸の既往があるサブセット患者に観察された。

結論:
 アジア人LAM患者における長期シロリムス治療は有害事象の多さ(3人の肺障害を含む)と関連していたが、ほとんどの患者は2年の内服を良好なコンプライアンスで完遂し、QOLと肺機能は安定していた。


by otowelt | 2016-10-20 00:01 | びまん性肺疾患

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