AVICA試験:小児喘息に対するアセトアミノフェンはイブプロフェンよりリスクは高くない

e0156318_10194314.jpg ようやく決着がつきましたか。

William J. Sheehan, et al.
Acetaminophen versus Ibuprofen in Young Children with Mild Persistent Asthma
N Engl J Med 2016; 375:619-630


背景
 小児において、アセトアミノフェン使用と喘息関連合併症との関連が報告されており、喘息小児にはアセトアミノフェンの使用を控えるようすすめる医師もいる。しかし、この関連を評価するための妥当なデザインの臨床試験はない。

方法:
 多施設共同前向きランダム化二重盲検並行群間試験において、軽症持続型喘息の小児300人(12~59ヶ月)を登録し、48週間、発熱時あるいは疼痛時にアセトアミノフェンを頓用する群と、イブプロフェンを頓用する群にランダムに割り付けた。プライマリアウトカムは、全身ステロイド投与の必要性がある喘息発作の回数とした。両群とも、同時に実施された関連試験で用いられた標準的長期管理薬を投与された。

結果:
 試験薬の投与回数は中央値5.5 回(IQR1.0-15.0)で、群間差は観察されなかった(P=0.47)。1人あたりの発作回数にも群差はなく、46週フォローアップ期間中、アセトアミノフェン群では平均0.81回、イブプロフェン群では平均0.87回だった(アセトアミノフェン群のイブプロフェン群に対する発作相対的比率0.94、95%信頼区間0.69-1.28、P=0.67)。喘息発作が1回以上みられた割合はアセトアミノフェン群49%、イブプロフェン群47%で、2回以上認められた割合はそれぞれ21%、24%だった。同様に、アセトアミノフェン群とイブプロフェン群で、喘息がコントロールされていた日数の割合(それぞれ85.8%、86.8%、P=0.50)、アルブテロール(サルブタモール)の発作時吸入(1週あたりそれぞれ2.8回、3.0回、P=0.69)、予定外の受診・入院(1人あたりそれぞれ0.75回、0.76回、P=0.94)、有害事象に有意差はなかった。

結論:
 軽症持続型喘息の小児において、アセトアミノフェンはイブプロフェンと比較して、喘息発作の発現率が高くなることとやコントロール不良との関連はなかった。


by otowelt | 2016-08-22 00:08 | 気管支喘息・COPD

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