周術期ピレスパ®は肺癌手術後のIPF急性増悪を抑制

e0156318_7464618.jpg 若手医師の間では結構話題になっています。

Iwata T, et al.
Effect of Perioperative Pirfenidone Treatment in Lung Cancer Patients With Idiopathic Pulmonary Fibrosis.
Ann Thorac Surg. 2016 Aug 18. pii: S0003-4975(16)30601-4.


背景:
 IPF急性増悪は、IPF合併肺癌の手術において致死的であり、その効果的な予防は報告されていない。この研究では、周術期にIPF治療薬を用いることで急性増悪のリスクを減らす効果があるか検証した。

方法:
 2006年10月~2014年10月の間に、当施設で手術を受けたIPF合併肺癌患者連続50人を登録した。2009年9月以降、ピルフェニドンは肺癌手術前後4週間経口投与された。31人の患者が周術期ピルフェニドン治療群に登録され、周術期にピルフェニドン治療を受けていない19人と後ろ向きに比較した。

結果:
 ピルフェニドン群と非ピルフェニドン群の間で、年齢、喫煙歴、性別、肺活量、KL-6、術手技、リスクスコアに差はみられなかった。IPF急性増悪は術後30日以内で、ピルフェニドン群0.0%、非ピルフェニドン群10.5%だった(p=0.07)。また90日以内ではそれぞれ3.2%、21.1%だった(p=0.04)。ロジスティック回帰では、周術期ピルフェニドン治療とIPF急性増悪に有意な関連がみられた(術後30日以内:p=0.045、術後90日以内:p=0.04)。

結論:
 IPF合併肺癌において、ピルフェニドンの周術期投与は術後IPF急性増悪を予防する効果があるかもしれない。さらなる前向き研究が望まれる。


by otowelt | 2016-09-13 00:36 | びまん性肺疾患

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