ICS/LABAの重症喘息関連イベントリスクはICS単独と同等その2

e0156318_1637713.jpg 別の研究なので「その2」と書くのは失礼ですが、同じ号に掲載されているので便宜上・・・。

Stephen P. Peters, et al.
Serious Asthma Events with Budesonide plus Formoterol vs. Budesonide Alone
N Engl J Med 2016; 375:850-860


背景:
 喘息治療に、吸入ステロイド(ICS)に長時間作用性β2刺激薬(LABA)を併用する安全性については、いまだ懸念が残っている。FDAの市販後安全性調査において、喘息患者のブデソニド維持療法にホルモテロールを追加することで、重症喘息関連イベントのリスクが上昇するか調べた。

方法:
 この26週間の多施設共同二重盲検試験において、持続型喘息に対して喘息治療薬の投与を受けて、過去1年に1~4 回の発作を起こしている12歳以上の患者を、ブデソニド/ホルモテロール群とブデソニド単独群にランダムに割り付けた。致死的な喘息既往がある患者は本研究から除外した。プライマリエンドポイントは重症の喘息関連イベント(死亡、気管挿管、入院の複合アウトカム)の発生とし、time-to-event解析で評価した。ブデソニド/ホルモテロールのブデソニドに対する非劣性は、プライマリ安全性エンドポイントのリスクの 95%信頼区間上限が2.0を下回るものと定義した。プライマリ有効性エンドポイントは喘息発作の発生とし、これもtime-to-event解析で評価した。

結果:
 合計11693人をランダム化し、5846人をブデソニド/ホルモテロール群に、5847人をブデソニド群に割り付けた。重症な喘息関連イベントは、それぞれ43人、40人に発生し(ハザード比1.07、95%信頼区間0.70-1.65)、ブデソニドに対するブデソニド/ホルモテロールの非劣性が示された。本研究における喘息死は2人でいずれも併用群だった。喘息発作のリスクは、ブデソニド/ホルモテロール群の方が16.5%低かった(ハザード比0.84、95%信頼区間0.74-0.94、P=0.002)。

結論:
 中等症~重症の喘息を有する12歳以上では、ブデソニド/ホルモテロールはブデソニドと比べて喘息発作のリスクを低減したが、重症喘息関連イベントのリスクは同程度だった。


by otowelt | 2016-09-03 00:14 | 気管支喘息・COPD

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