気管支拡張症を有する患者は冠動脈疾患や脳卒中のリスクが高い

e0156318_17203631.jpg 気管支拡張症と冠動脈疾患・脳卒中の関連についての報告です。

Vidya Navaratnam, et al.
Bronchiectasis and the risk of cardiovascular disease: a population-based study
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2015-208188


背景:
 気管支拡張症患者における心血管系合併症については限られたデータしかない。この横断研究では、一般集団と比較した気管支拡張症患者の冠動脈疾患(CHD)および脳卒中について調べた。後ろ向きコホート研究で個々の気管支拡張症事例がCHDや脳卒中イベントのリスクを上昇させるかどうか調べた。

方法:
 プライマリケア電子データベースのデータを用いた。横断研究ではロジスティック回帰で気管支拡張症とCHDあるいは脳卒中との関連性を評価した。Cox回帰を用いて、一般集団と比較して気管支拡張症患者がCHDや脳卒中を経験しやすいかどうか調べた(年齢、性別、喫煙歴、その他心血管系リスク因子で補正)。

結果:
 年齢、性別、喫煙歴、その他の心血管リスク因子で補正すると、気管支拡張症のない患者と比べて気管支拡張症患者は既存のCHD診断(オッズ比1.33, 95%信頼区間1.25 to 1.41)および脳卒中(オッズ比1.92, 95%信頼区間1.85 to 2.01)が多かった。CHDおよび脳卒中の初回発症は、気管支拡張症患者でリスクが高かった(CHD:ハザード比1.44、95%信頼区間1.27 to 1.63、脳卒中:ハザード比1.71、95%信頼区間1.54 to 1.90)。
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(Nelson-Aalen累積発生:左:CHD、右:脳卒中[文献より引用])

結論:
 CHDおよび脳卒中のリスクは、一般集団と比較して気管支拡張症患者で高かった。


by otowelt | 2016-09-15 00:04 | 呼吸器その他

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