慢性好酸球性肺炎では診断時の非喫煙が再発リスクを低下

e0156318_14453011.jpg 埼玉県立循環器・呼吸器病センターからの報告です。CEPの論文は数が少なく、非常に貴重な報告だと思います。この論文を読むと、CEP再発の“鬼門”がプレドニゾロン5mg近辺にあるのは、実臨床とマッチしているのでウンウンとうなずいてしまいました。

Ishiguro T, et al.
The Long-term Clinical Course of Chronic Eosinophilic Pneumonia.
Intern Med. 2016;55(17):2373-7.


目的:
 慢性好酸球性肺炎(CEP)の長期的な臨床経過と予後、再発予測因子については詳細に検証されていない。この研究の目的は、これらについて調べることである。

方法:
 後ろ向きに73人のCEP患者の再発率と予後について調べた。

結果:
 全身性ステロイドは1日あたり29.4±7.6mg投与されていた。1939日の追跡期間中央値において、27人(37%)にCEP再発をきたした。2人がステロイドによる糖尿病、1人が肺非結核性抗酸菌症を発症した。5人が死亡したが、CEPによるものではなかった。診断時に喫煙していることは、CEP再発リスクを下げる独立予測因子だった(ハザード比0.37, 05%信頼区間0.14-0.98)。

結論:
 CEP患者は頻繁に再発する。追跡期間の中で、長期ステロイドによる代謝内分泌的および感染性の合併症がみられた。診断時に喫煙していないことでCEP再発リスクが減少した。

Discussion:
 なぜ診断時に喫煙していることでCEP再発が少なかったのか?:1つの説明としては、煙の分布が肺の好酸球浸潤の維持にはたらいた可能性がある。Botelhoらのチリダニ(House dust mite)とたばこの煙を吸わせたマウスの研究で、たばこの煙の追加によって気管支肺胞洗浄液中の好酸球数が減ったと報告している(Am J Respir Cell Mol Biol. 2011 Oct;45(4):753-60.)。


by otowelt | 2016-09-09 14:26 | びまん性肺疾患

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