AZALEA試験:成人喘息発作にアジスロマイシンは無効

e0156318_1637713.jpg 喘息発作に対してすでに抗菌薬を投与されている人が多いのが驚きでした。本研究では除外されていますが。

Sebastian L. Johnston, et al.
Azithromycin for Acute Exacerbations of Asthma:The AZALEA Randomized Clinical Trial
JAMA Intern Med. Published online September 19, 2016.


背景:
 ガイドラインでは喘息発作に対する抗菌薬の使用を推奨していない。テリスロマイシンの研究では利益が示されているが、副反応のため使用は限定的である。

目的:
 成人の喘息発作時の標準治療にアジスロマイシンを加えるべきかどうか検証すること。

方法:
 これは、2011年9月から2014年8月まで実施された、成人喘息発作救急を扱っているイギリスの多施設で実施された、ランダム化二重盲検プラセボ対照試験である(AZALEA試験)。6ヶ月を超える喘息既往のある成人で、経口ないし全身性ステロイドを要する喘息発作を呈したものを登録した。

介入:
 3日間のアジスロマイシン500mgあるいはプラセボに割り付けた。

アウトカム:
 プライマリアウトカムはランダム化から10日間の症状スコア記録、治療効果量は-0.3と想定した。セカンダリアウトカムは症状スコア、QOL質問票、肺機能の10日間の変化、症状スコアの50%の減少とした。

結果:
 4582人の患者が31施設からスクリーニングされ、380人のうち199人がランダム化された。非登録の主たる原因は、抗菌薬を投与されていたことであった。症状発現から薬剤投与までの時間は中央値で22時間だった(IQR 14-28時間)。発作背景は治療群間および施設間で差はみられなかった。プライマリアウトカムである症状スコアは、アジスロマイシン群で発作時4.14±1.38、10日後2.09±1.71点、プラセボ群で4.18±1.48点、2.20±1.51点だった。マルチレベル分析を用いると、10日時点の症状スコアの差には両群で有意差は観察されなかった(差−0.166点; 95%信頼区間−0.670 to 0.337)。これは症状発現から10日目のどの時点でも同様の結果だった。QOLや肺機能についても差はみられなかった。

結論:
 このランダム化比較試験では、アジスロマイシンによる治療は喘息発作に臨床的な利益をもたらさなかった。


by otowelt | 2016-09-23 00:14 | 気管支喘息・COPD

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