ACOSはCOPD単独よりもFeNOが高い

e0156318_125953.jpg ACOSというハイブリッドの存在が医学的に必要な概念なのか、いまだに答えを持ち合わせていません。

Goto T, et al.
Fractional exhaled nitric oxide levels in asthma-COPD overlap syndrome: analysis of the National Health and Nutrition Examination Survey, 2007-2012.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2016 Sep 7;11:2149-2155.


目的:
 喘息-COPDオーバーラップ症候群(ACOS)の患者では、Th2を介した炎症の関連が示唆されている。しかしながら、ACOS患者とCOPD患者の間でのFeNoの差についてはほとんど分かっていない。このギャップを埋めるべく、アメリカ人におけるACOSおよびCOPD患者でのFeNO値の差を調べた。

患者および方法:
 この横断研究は2007年~2012年に実施された。40歳以上のCOPD患者が同定され、ACOSは過去12ヶ月以内に自己申告の喘鳴を有し気道可逆性がみられたものあるいは医師が喘息と診断したものと定義された。

結果:
 197人のCOPD患者が同定された。このうち、23%がACOSの基準を満たした。FeNO値は、ACOS患者で有意に高かった(非補正平均21.2 ppb vs 13.0 ppb; 差8.2 [95%信頼区間0.2 to 16.2]; P=0.045、補正差8.2 [95%信頼区間0.9 to 15.5]; P=0.03)。現喫煙者の間では有意差はみられなかったが、FeNOは非喫煙者ACOS患者の方が非喫煙者COPD患者よりも高かった(平均31.9 ppb vs 20.3 ppb; 補正差20.5 [95%信頼区間4.4 to 36.6]; P=0.02)。
 ACOSをCOPD単独と鑑別するためのFeNO診断能は十分とは言えず、AUCは0.63だった(95%信頼区間0.54 to 0.72)。

結論:
 COPDのうち23%がACOS基準を満たし、FeNOはACOSの方がCOPD単独よりも高かった。この傾向は特に非喫煙者によくみられた。


by otowelt | 2016-10-04 00:07 | 気管支喘息・COPD

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