インドにおける低コスト禁煙対策:単一教育セッション+ヨガ呼吸法訓練

e0156318_1346566.jpg 2%台という結果ですが、コスト対効果は大きいと思います。ヨガ呼吸法が入っているところがインドらしいですね。

Bidyut K Sarkar, et al.
Original article: Effectiveness of a brief community outreach tobacco cessation intervention in India: a cluster-randomised controlled trial (the BABEX Trial)
Thorax Published Online First: 5 October 2016 doi:10.1136/thoraxjnl-2016-208732


背景:
 たばこの使用によって世界では毎月100万人の死者が出ており、このほとんどが低中所得国(LMICs:Lower Middle Income Countries)である。そのため、低コストで効果的な禁煙介入策が早急に求められている。

目的:
 インドの禁煙対策として、短時間の地域への働きかけ介入をヘルスワーカーによって実施。この効果を調べる。

デザイン:
 クラスターランダム化比較試験。

場所:
 デリーにおける32の低中所得区域で、半数が政府公認(再定住のための住宅地:Resettlement colony)、半数が政府非公認(JJ[Jhuggi-Jhopri] Cluster Colony)。

参加者:
 1213人の成人喫煙者。

介入:
 行政区域ごとに介入群とコントロール群に1:1にランダム化割り付けを行った(各16クラスター:それぞれ611人、602人)。2012年7月から2013年11月まで実施された。介入は単一の禁煙助言セッション(15分)にヨガ呼吸法(KapalbhatiとAnulomvilom)の単一訓練セッションを行い、コントロール群には1分の禁煙助言のみを行った。

アウトカム:
 プライマリアウトカムは、介入後7ヶ月時に実施した6ヶ月時の禁煙維持率の結果とした(唾液中コチニン濃度を用いた)。

結果:
 禁煙率は介入群で有意に高かった(2.6% [16/611] vs 0.5% [3/602]、相対リスク5.32, 95%信頼区間1.43 to 19.74, p=0.013)。たばこの種類(無煙たばこなど)による相互作用はみられなかった。被験者の背景で補正した解析でもこの結果は同様だった。
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(文献より引用)

結論:
 低中所得地域に対する単一の禁煙セッションによるはたらきかけは、禁煙率を上昇させる。


by otowelt | 2016-10-17 00:23 | 呼吸器その他

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