喘息性咳嗽に対するFeNOの有用性

e0156318_224778.jpg 現場において、FeNOの使い方に悩む最近です。

Asano T, et al.
Diagnostic utility of fractional exhaled nitric oxide in prolonged and chronic cough according to atopic status.
Allergol Int. 2016 Sep 29. pii: S1323-8930(16)30134-4. doi:10.1016/j.alit.2016.08.015.


背景:
 咳喘息(CVA)および咳嗽優位型喘息(CPA)は日本の遷延性咳嗽の重要な原因である。遷延性咳嗽の鑑別診断に対してFeNO測定が有用であると報告されているが、アトピー素因のようにFeNOが高い場合にFeNOの診断能がどうなのかは定かでない。

方法:
 われわれは後ろ向きに105人の非喫煙者遷延性ないし慢性咳嗽患者を登録した。患者はステロイドやロイコトリエン拮抗薬による治療を受けていないものを対象にした。

結果:
 CPAは37人にみられ、CVAは40人にみられ、非喘息性咳嗽(NAC)は28人にみられた。FeNOはCPA[35.8 (7.0-317.9) ppb]およびCVA [24.9 (3.1-156.0) ppb]においてNAC[18.2 (6.9-49.0) ppb]よりの有意に高かった (p < 0.01 by Kruskal-Wallis test)。NACと喘息性咳嗽(CPA+CVA)を鑑別するための最適なカットオフ値は29.2ppb[AUC0.74, p < 0.01]だった。FeNOが29.2ppbであった人の91%がACだった。一方、ACの40%の患者はFeNOが29.2ppb未満だった。
 アトピー患者ではカットフ値31.1ppb、非アトピー患者ではカットオフ値は19.9ppbだった。

結論:
 ACの存在でFeNOは高かったが、低いFeNOには限られた診断能しかみられなかった。アトピーの存在は遷延性および慢性咳嗽の鑑別診断におけるFeNOの有用性に影響をあたえる。

by otowelt | 2016-11-08 00:01 | 気管支喘息・COPD

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