慢性過敏性肺炎に対するセルセプト®あるいはイムラン®の有効性

e0156318_1063321.jpg 膠原病肺の治療でもセルセプト®の名前をよく耳にするようになりました。
 CHPの論文をみたとき、本当にCHPなのかよく吟味する必要があります。どのくらいIIPsや膠原病関連ILDが含まれているのか・・・。

Morisset J, et al.
Use of mycophenolate mofetil or azathioprine for the management of chronic hypersensitivity pneumonitis.
Chest. 2016 Nov 2. pii: S0012-3692(16)62296-1.


背景:
 慢性過敏性肺炎(CHP)の治療はしばしば全身性ステロイドが用いられるが、その適切な薬物マネジメントは不明である。プレドニゾンによる合併症の懸念から代替治療の発展が望まれている。われわれは、CHP患者の肺機能に対するミコフェノール酸モフェチル(MMF)あるいはアザチオプリン(AZA)の治療効果を比較した。

方法:
 CHP患者でMMFあるいはAZAで治療された患者を後ろ向きに4施設から登録した。肺機能の変化、治療前後の変化が線形混合効果モデルを用いて解析され、年齢、性別、喫煙歴、プレドニゾン使用歴によって補正された。

結果:
 70人の患者が登録され、51人がMMF、19人がAZAを使用した。フォローアップ期間中央値は11ヶ月であった。治療開始前のフェーズでは、%努力性肺活量および%DLCOはそれぞれ1ヶ月ごとに0.12%、0.10%減少した(いずれもp<0.001)。MMFあるいはAZAの治療は努力性肺活量の改善とは関連していなかったが(1年時+0.5%, p=0.46)、DLCOは1年後有意に改善していた(+4.2%、p<0.001)。
 結果はMMFを1年治療されたサブグループ患者群でも同等であった(努力性肺活量+1.3%、p=0.103、DLCO+3.9%、p<0.001)

結論:
 CHP患者に対するMMFあるいはAZAはDLCOの改善と関連している。CHPに対する効果を検証するために前向きランダム化比較試験の実施が望まれる。

by otowelt | 2016-11-17 00:48 | びまん性肺疾患

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