過敏性肺炎における血清YKL-40値は有用な予後予測バイオマーカー

e0156318_10412991.jpg キチナーゼは、Th2性炎症に対して重要な役割を果たすことが知られています。

Long X, et al.
Serum YKL-40 as predictor of outcome in hypersensitivity pneumonitis.
Eur Respir J. 2016 Nov 11. pii: ERJ-01924-2015.


背景:
 YKL-40はキチナーゼ様タンパクで、マクロファージ、好中球、上皮細胞から産生され、特に特発性間質性肺炎やサルコイドーシスで上昇する。

方法:
 われわれは過敏性肺炎におけるバイオマーカーとしてのYKL-40の役割を調べた。72人の過敏性肺炎患者、100人の間質性肺疾患のコントロール患者、60人の健康コントロール患者を調べた。YKL-40は血清および気管支肺胞洗浄液(BALF)においてELISAを用いてベースラインとフォローアップ時に調べた。YKL-40値と臨床的アウトカム、疾患アウトカムの関連性が評価された。

結果:
 ベースラインのYKL-40値は、健康コントロール患者よりも過敏性肺炎患者で有意に高かったが(p<0.001)、他の間質性肺疾患患者よりは低かった。過敏性肺炎患者におけるベースラインのBALF中YKL-40値は間質性肺疾患の中で最も高かった。過敏性肺炎の患者では、血清YKL-40値はベースラインおよび経過中のDLCOと相関がみられた。疾患が進行したり死亡した過敏性肺炎患者ではベースラインYKL-40値はそれ以外の過敏性肺炎患者よりも高かった(p<0.001)。
 カットオフ値を119 ng/mLとすると、ベースラインの血清YKL-40値は疾患進行を有意に予測した(ハザード比6.567、p<0.001)。またカットオフ値を150 ng/mLにすると、死亡と有意に関連がみられた(ハザード比9.989; p<0.001)。

結論:
 過敏性肺炎患者における血清YKL-40値は有用な予後予測バイオマーカーである。

by otowelt | 2016-12-08 00:31 | びまん性肺疾患

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