プール解析・メタアナリシス:IPFに対するピルフェニドンはプラセボと比較して死亡率の相対リスクを減少

e0156318_9301181.jpg Nathan医師の論文です。

Steven D Nathan, et al.
Effect of pirfenidone on mortality: pooled analyses and meta-analyses of clinical trials in idiopathic pulmonary fibrosis
Lancet Respiratory Medicine, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(16)30326-5


背景:
 IPFの臨床試験において、全死因死亡率は低い。そのため、前向きに死亡率を検証することは論理的に厳しく、プール解析やメタアナリシスで妥当化するほかない。われわれは、ピルフェニドンとプラセボを比較した臨床試験のプール解析とメタアナリシスを実施し、120週におよぶ死亡アウトカムに対するピルフェニドンの影響を同定した。

方法:
 ピルフェニドンとプラセボを比較した第3相ランダム化試験(CAPACITY004、006試験[72~120週]、ASCEND試験[52週])のプール解析をおこない、52週、72週、120週時点での全死因死亡率、治療による全死因死亡率、IPF関連死亡率、治療によるIPF関連死亡率を調べた。また、これら3試験のデータに加え、2つの日本の臨床試験(塩野義第2相試験[SP2]、同第3相試験[SP3][36~52週])のデータも加味してメタアナリシスを実施した。

結果:
 52週時点において、ピルフェニドン群はプラセボ群よりも4つの死亡率アウトカムの相対リスクを有意に減少させた(全死因死亡率ハザード比0.52 [95%信頼区間0.31–0.87; p=0.0107]; 治療による全死因死亡率ハザード比0.45 [95%信頼区間0.24–0.83; p=0.0094]; IPF関連死亡率ハザード比0.35 [95%信頼区間0.17–0.72; p=0.0029]; 治療によるIPF関連死亡率ハザード比0.32 [95%信頼区間0.14–0.76; p=0.0061])。プール解析と同じく、メタアナリシスにおいてもこれら52週時点での死亡率は有意にリスクが低かった。120週におよぶ解析でも、ピルフェニドンは治療による全死因死亡率(p=0.0420)、IPF関連死亡率(p=0.0237), 治療によるIPF関連死亡率(0.0132)に対する有意な効果が観察された。

結論:
 複数の解析アプローチにおいて、ピルフェニドンはプラセボと比較して120週におよぶ死亡率の相対リスクの減少と関連していた。

by otowelt | 2016-12-06 22:42 | びまん性肺疾患

<< 胸膜の炎症に対するMCP-1の役割 気流制限がないにもかかわらず気... >>