市中肺炎における壊死性変化は肺炎症状を悪化させ入院期間を延長

e0156318_803162.jpg 実臨床では明らかな化膿症のケースでは再発が多く、治療に難渋することが多いように感じます。

Hyewon Seo, et al.
Clinical relevance of necrotizing change in patients with community-acquired pneumonia
Repirology, DOI: 10.1111/resp.12943


背景および目的:
 胸部CTで診断された壊死性肺炎(NP)の患者の大多数は、臨床研究においてほとんど調べられていない。この研究の目的は、市中肺炎(CAP)患者におけるNPの臨床的特徴とその頻度を調べることである。

方法:
 この後ろ向き研究において、紹介されたCAP患者で胸部造影CTが撮影されたものを調べた。患者はNP群および非NP群に分けられ、比較された。
 NPは、胸部造影CTにおいて造影効果がみられない1つ以上の肺葉における多発性コンソリデーションと定義された。

結果:
 830人のうち、壊死性の変化がみられたのは103人(12%)だった。NP群の患者はより肺炎症状が強く、炎症性マーカーが高く、胸腔ドレナージを要する頻度が高かった。人工呼吸器使用、血管作動薬点滴必要性、30日死亡率、院内死亡率、臨床的悪化は両群で有意差はみられなかった。入院期間中央値はNP群の方が有意に長かった。Cox比例ハザードモデルを用いた多変量解析では、壊死性の変化はCAP患者の入院期間の独立予測因子であった。

結論:
 NPはCAP患者の3分の1に観察される。その存在はより重度の臨床徴候と関連し、胸腔ドレナージの必要性を増加させた。NPは入院期間延長の独立予測因子であったが、死亡率には差はみられなかった。

by otowelt | 2016-12-09 00:35 | 感染症全般

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