BAL中と肺組織検体中の石綿小体には相関性がある

e0156318_9511053.jpg 気管支鏡における石綿小体の研究は多くないので、参考になりますね。

Cruz MJ, et al.
Utility of Bronchoalveolar Lavage for the Diagnosis of Asbestos-Related Diseases.
Arch Bronconeumol. 2016 Nov 30. pii: S0300-2896(16)30254-X. doi: 10.1016/j.arbres.2016.08.016. [Epub ahead of print]


背景:
 気管支肺胞洗浄(BAL)解析は、石綿曝露を確定するための客観的技術として用いられている。しかしながら、この手技によるその診断能はしっかりと検討されていない。この研究の目的は、石綿関連疾患の診断に対するBAL中の石綿小体(AB)の有用性を調べたものである。

方法:
 72人のBAL検体(男性66人、平均年齢66歳)が解析された。肺組織は23人から採取された。石綿曝露は病歴から調べ、患者の診療録をレビューした。BALおよび肺組織検体を用いてABをカウントした。BAL1mLあたり1本のABあるいは乾燥肺組織検体1gあたり1000本のABを診断カットオフ値とした。

結果:
 39人に石綿曝露があった。これらのうち、13人(33%)がBAL1mL中1本超のABを有していた。323人の非曝露患者のうち、5人(15%)がBAL1mL中1本超のABを有していた。曝露患者と非曝露患者の間でABに有意な差がみられた(P=.006)。ROC曲線では、BAL1mLあたり0.5本のABが妥当なカットオフ値と類推された(感度46%、特異度83%)。BALにおけるABと肺組織生検のABには相関性がみられた(P=.002)。

結論:
 BALの所見は客観的に石綿曝露の証拠となりうる。BAL中のAB数と肺組織生検のAB数には相関がみられ、両技術ともに石綿解析に有用と考えられる。

by otowelt | 2016-12-26 00:09 | 気管支鏡

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