慢性肺アスペルギルス症の予後予測因子の検討

e0156318_8535280.jpg 他の感染症を併発していると予後が悪いようです。

Lowes D, et al.
Predictors of mortality in chronic pulmonary aspergillosis.
Eur Respir J. 2017 Feb 8;49(2). pii: 1601062. doi: 10.1183/13993003.01062-2016. Print 2017 Feb.


背景:
 慢性肺アスペルギルス症(CPA)は、非免疫不全患者においても肺組織を破壊する慢性進行性感染症である。5年死亡率は50~85%と報告されており、その予後予測因子はほとんど同定されていない。

方法:
 1992年~2012年の間に、387人のCPA患者がイギリス国立アスペルギルス症センターに紹介された。本コホートを2015年6月まで追跡した。客観的および主観的な因子(年齢、性別、既往肺疾患、呼吸困難スコア、QOL、血清アルブミン値、血清CRP値、放射線学的所見)が調べられた。CPA発症から紹介までの期間を後ろ向きに調べ、死因を解析した。
  
結果:
 1年生存率86%、5年生存率62%、10年生存率47%だった。死亡リスクは非結核性抗酸菌症のある患者(ハザード比2.07, 95%信頼区間1.22-3.52; p<0.001)、COPD患者(ハザード比1.57、95%信頼区間1.05-2.36; p=0.029)、高齢者(ハザード比1.053, 95%信頼区間1.03-1.07/年; p<0.001), 低活動性(ハザード比1.021, 95%信頼区間1.01-1.03/SGRQスコア活動性ドメイン1点上昇ごと; p<0.001)、両肺アスペルギローマ(p<0.001)で上昇した。
 アゾール感受性が高いCPAの10年生存率は68%だったが、アゾール感受性が低いCPAではその数値は46%にまで低下した(p=0.143 by log rank)。
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(文献より引用:Figure2)

結論:
 CPAの死亡にいくつかの因子が影響を与えた。これらはCPA予後を調べるツールとして評価されるかもしれない。





by otowelt | 2017-02-24 00:41 | 感染症全般

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