ED-SCLCに対するPCIは生存的利益なし

e0156318_12481476.jpg 日本で実施された有名な研究です。論文化されました。

Takahashi T, et al.
Prophylactic cranial irradiation versus observation in patients with extensive-disease small-cell lung cancer: a multicentre, randomised, open-label, phase 3 trial
Lancet Oncology, DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S1470-2045(17)30230-9


方法:
 一次治療としてのプラチナ併用療法が奏効し、MRIで脳転移がないことを確認した進展型小細胞肺癌(ED-SCLC)患者において、PCI群(25Gy/10分割)と経過観察群を比較した。患者登録は最終化学療法開始から6週間以内に行った。
 プライマリアウトカムはITT集団の全生存期間(OS)、セカンダリアウトカムは脳転移までの期間、無増悪生存期間(PFS)、安全性とした。脳転移は3ヶ月ごとの脳MRIで評価した。

結果:
 2009年3月から2013年7月までに224人が登録された。中間解析は163人(PCI群84人、経過観察群79人)を対象に行われた(この時点で死亡が111人)。中間解析の結果、PCIの利益が認められなかったことから、2013年7月17日に試験は中止。
 OS中央値は、PCI群11.6ヶ月、経過観察群13.7ヶ月だった(ハザード比1.27、95%信頼区間0.96-1.68, p=0.094)。
 もっともよくみられたgrade3以上の有害事象(3ヶ月時)は食思不振(6% vs 2%)、不快感(3% vs <1%)など。治療による死亡は観察されなかった。

結論:
 脳転移がないED-SCLCにおいてPCIは生存利益をもたらさなかった。


by otowelt | 2017-04-10 00:52 | 肺癌・その他腫瘍

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