possible UIPパターンは外科的肺生検でUIPパターンであることが多い
2017年 05月 09日
重要な検討です。
Brownell R, et al.
The use of pretest probability increases the value of high-resolution CT in diagnosing usual interstitial pneumonia.
Thorax. 2017 May;72(5):424-429.
背景:
近年の研究によれば、胸部HRCTで非確定的なパターンであったとしても、IPFに対する外科的肺生検をせずに、事前に高い特異度が得られることがわかっている。この研究の目的は、非確定的HRCTパt-アンの特徴が組織病理学的UIPパターンを同定することができるかどうか調べたものである。
方法:
生検でILDと診断がついた患者で、非確定的HRCTが実施された2施設の患者を同定した。HRCTパターンを外科的肺生検によるUIPの予測因子として検証した。
結果:
解析コホートでは、385人中64人(17%)が胸部HRCTでpossible UIPパターン、385人中321人(83%)がinconsistent with UIPパターンだった。また、385人中113人(29%)が組織病理学的UIPパターンであった。
possible UIPパターンは外科的肺生検によるUIPパターンに対して特異度91.2%(95%信頼区間87.2-94.3%)、陽性適中率62.5%(95%信頼区間49.5-74.3%)だった。年齢、性別、総牽引性気管支拡張スコアを用いるとこの陽性適中率は向上した。inconsistent with UIPパターンは陽性適中率が不良だった(22.7%、95%信頼区間18.3-27.7%)。HRCTパターンの特異度は、検証コホートにおいても理想的なものだった(92.7%、95%信頼区間82.4-98.0%)。当該コホートではUIPパターンの頻度が高く、それがHRCTパターンの陽性適中率を上昇させた。
結論:
胸部HRCTにおけるpossible UIPパターンは外科的肺生検におけるUIP診断に高い特異度を有すが、陽性適中率はUIPの頻度に高く依存する結果だった。possible UIPに臨床的・放射線学的特徴を加えることで、臨床決定の変更に有用であるほどの組織病理学的UIPパターンの予想が可能かもしれない。
Brownell R, et al.
The use of pretest probability increases the value of high-resolution CT in diagnosing usual interstitial pneumonia.
Thorax. 2017 May;72(5):424-429.
背景:
近年の研究によれば、胸部HRCTで非確定的なパターンであったとしても、IPFに対する外科的肺生検をせずに、事前に高い特異度が得られることがわかっている。この研究の目的は、非確定的HRCTパt-アンの特徴が組織病理学的UIPパターンを同定することができるかどうか調べたものである。
方法:
生検でILDと診断がついた患者で、非確定的HRCTが実施された2施設の患者を同定した。HRCTパターンを外科的肺生検によるUIPの予測因子として検証した。
結果:
解析コホートでは、385人中64人(17%)が胸部HRCTでpossible UIPパターン、385人中321人(83%)がinconsistent with UIPパターンだった。また、385人中113人(29%)が組織病理学的UIPパターンであった。
possible UIPパターンは外科的肺生検によるUIPパターンに対して特異度91.2%(95%信頼区間87.2-94.3%)、陽性適中率62.5%(95%信頼区間49.5-74.3%)だった。年齢、性別、総牽引性気管支拡張スコアを用いるとこの陽性適中率は向上した。inconsistent with UIPパターンは陽性適中率が不良だった(22.7%、95%信頼区間18.3-27.7%)。HRCTパターンの特異度は、検証コホートにおいても理想的なものだった(92.7%、95%信頼区間82.4-98.0%)。当該コホートではUIPパターンの頻度が高く、それがHRCTパターンの陽性適中率を上昇させた。
結論:
胸部HRCTにおけるpossible UIPパターンは外科的肺生検におけるUIP診断に高い特異度を有すが、陽性適中率はUIPの頻度に高く依存する結果だった。possible UIPに臨床的・放射線学的特徴を加えることで、臨床決定の変更に有用であるほどの組織病理学的UIPパターンの予想が可能かもしれない。
by otowelt
| 2017-05-09 00:40
| びまん性肺疾患