PD-1阻害薬はPD-L1阻害薬と比較して肺炎の頻度が高い

e0156318_12291546.jpgMonica Khunger, et al.
Incidence of pneumonitis with use of PD-1 and PD-L1 inhibitors in non-small cell lung cancer: A Systematic Review and Meta-analysis of trials
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.04.177


背景:
 PD-1/PD-L1阻害薬は非小細胞肺癌(NSCLC)において有意に臨床的効果があることが示されている。しかしながら、時に潜在的に致死的な免疫を介した肺炎を起こす。臨床試験での当該頻度は個々にばらつきがみられるため、われわれはこの肺炎の頻度を調べ、阻害薬の種類および前治療による差があるかどうか検討した。

方法:
 Medline, Embase, Scopusデータベースを2016年11月まで検索。全グレードおよびグレード3以上の肺炎の頻度をニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、アベルマブの臨床試験(NSCLC患者への単剤使用)から収集した。DerSimonian-Laird法(ランダム効果モデル)を用いて肺炎の頻度を算出した。PD-1およびPD-L1阻害薬による肺炎の差、また前治療によっても差があるのかどうかも調べた。

結果:
 19試験(12:PD-1阻害薬3232人、7:PD-L1阻害薬1806人)が同定された。PD-1阻害薬は統計学的に有意にPD-L1阻害薬よりも全グレードの肺炎の頻度が高かった(3.6%, 95%信頼区間2.4%-4.9% vs 1.3%, 95%信頼区間0.8%-1.9%, p=0.001)。PD-1阻害薬では、グレード3以上の肺炎の頻度も多かった(1.1%, 95%信頼区間0.6%-1.7% vs 0.4%, 95%信頼区間0%-0.8%, p=0.02)。
 全グレードの肺炎の頻度は、治療を受けたことがない患者の方が前治療がある患者よりも高かった(4.3%, 95%信頼区間2.4%-6.3% vs 2.8%, 95%信頼区間1.7%- 4%, p=0.03)。

結論:
 PD-1阻害薬はPD-L1阻害薬と比較して肺炎の頻度が高い。特に、これまで治療を受けたことがない患者ではよくみられる有害事象である。


by otowelt | 2017-06-02 00:22 | 肺癌・その他腫瘍

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