胃酸分泌抑制治療は再発性Clostridium difficile感染症のリスクを上昇

e0156318_9404474.jpg おなかの調子が悪いから胃酸分泌抑制をかけるという短絡的な発想は控えるべきですね。


Raseen Tariq, et al.
Association of Gastric Acid Suppression With Recurrent Clostridium difficile InfectionA Systematic Review and Meta-analysis
JAMA Intern Med. 2017;177(6):784-791.


背景:
 胃酸分泌抑制は、原発性Clostridium difficile感染症(CDI)のリスク増加と関連しているが、再発性CDIとの関連性は不明である。

目的:
 システマティックレビューおよびメタアナリシスを実施し、胃酸分泌抑制治療と再発性CDIの関連性w調べた。
 1995年1月1日から2015年9月30日までの胃酸分泌抑制治療と再発性CDIに関する文献をMEDLINE、EMBASE、Cochrane Central Register、Cochrane Database、Web of Scienceから抽出した。
 症例対照研究、コホート研究、臨床試験で、胃酸分泌抑制治療の有無を問わずCDI患者を登録したもの、再発性CDIについて評価されたものを外来・入院などの規定を設けず選択した。
  Newcastle-Ottawaスケールで研究の質を評価した。データは2人の研究者によって独立して抽出された。
 CDIの再発リスクおよび胃酸分泌抑制治療との関連性を評価した。

結果:
 16の観察研究が登録された(CDI患者7703人)。そのうち1525人(19.8%)が再発性CDIにかかった。再発性CDIは、胃酸分泌抑制治療を受けている患者で22.1%(4038人中892人)、胃酸分泌抑制治療を受けていない患者で17.3%(3665人中633人)だった(オッズ比1.52、95%信頼区間1.20-1.94、p<0.001)。研究間の異質性は有意であった(I2 64%)。年齢・潜在的交絡因子で補正したサブグループ解析においても、胃酸分泌抑制治療は再発性CDIのリスクを増加させた(オッズ比1.38、95%信頼区間1.08-1.76、p=0.02)。

結論:
 観察研究のメタアナリシスでは、胃酸分泌抑制治療は再発性CDIのリスクを増加させた。観察研究であるため、解釈には注意が必要である。


by otowelt | 2017-06-19 00:25 | 感染症全般

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